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アルテマ 中巻

(「単刀直入に言います。あなたは今、"アルテマのマインドコントロールかにいます…"」)

その言葉は、私の常識を崩す最悪の声援。

(何…言ってんの…あんた)

その時、確かに声を出したつもりだった。でも、私の声は空気に乗らない、口も舌も動かない、顔から同様一つでない。

まるで眠ってしまいそうな顔をして横で待つ私。

(「無駄ですよ、喜怒哀楽そのすべてと意思疎通に必要な言語も声もすべて脳内でしか出ないようにあなたの体にマインドコントロールをかけましたから…」)

相手の男が、不適に笑う姿現実には起きてないそれが想像ついた。

なんかうざい、てかマジでうざい。何なのマジでこの状況てか意味わかんないマインドコントロール?それはあんたの能力でしょって…

(「その質問についてお答えしよう」)

男は私の心の底、テレパシーで話しかけてすらいないそれを見て会話し始めた。

マジでなんでもありじゃんきもぉ~

(「マインドコントロールは何もヤツガレだけができるわけじゃない。異能因子については知っていますね。」)

(当然知ってるこの世界での常識、私も持ってる。この拳…)

(「腕型ガントレットだね」)

(だからそれ怖いって、人の心読むなよな!!!)

これでも一応女の子なんだぞ。

(「それは失敬した、もうしないよ。」)

(それより話の続きをしろよ。)

(「そうですね、つまり一人一人が持つ異能因子は他者と同じになる可能性もあると言うことです。」)

その言葉を聞いた時、私はふと思った…


“アルテマの異能因子って何なんだ?”


異能には、一つの性質を操るシンプルな能力系と身体能力を底上げする超人系、あとは…

(「世界を歪める魔法系、その異能一つの性質によった能力系とことなり多岐にわたる。四天界離の一つ魔法界では、その技術を学ぶ魔法学校がある。そもそも自身の内なる異能を発言させる能力系と世界の事象を歪める魔法系では本質が異なるしね。」)

(つっても、魔法系にだって影響範囲があるはずだ。例えば、物体に干渉したり大気を操ったり自身の姿を他に似せたり、万能ってわけじゃない。制限くらいはあるだろ?)

(「そうだね、確かに。魔法は干渉できる事象の範囲がそれぞれ決まっている。それは魔力量を見れば明らかだ…しかし…」)

(しかし…)

男の次の言葉が私は気になった、無駄に間があるまるで何か言いにくいことがあるかのようなそぶりにすら見える。

でも、いったいなぜアルテマの異能因子、それを言うだけでこんなに悩んでいるのか全く理解できない。

(「アルテマの魔法は、“この世のあらゆる事象に干渉し歪めてしまうんだ”。」)

(…は)

そんなことはあり得ない、この世のどんなおとぎ話にだってそんな無茶苦茶な魔法は出てこない。

例えば、ガラスの靴と奇麗なドレスをもらったシンデレラ。

華やかな舞踏会で王子と踊る、でもその夢のような出来事には時間制限があってだから感動的で大衆受けしてる。

でも、その根底を覆してあの時の妖精が時を伸ばす魔法、時を戻す魔法、あの舞踏会以外の時を止める魔法を持っていたとしたら…


“時間制限なんて意味をなさない、ただの茶番”


(「真の強者と言うのはいつの時代も、その場のすべてを茶番に変えるほどの強力な力を持つもの。しかし勘違いしないでほしい、彼女はわざとあなたをだますような真似をしたのではないのです。」)

(どう言うことだ)

(「彼女は…アルテマ様は自身の力を制御しきれないのです。」)


メッシュの話しでは、アルテマは強力な力を持ちすぎるがゆえにその幼い精神では扱いきれず知識としてもその多様な能力を把握しきれていない。

だから、今回のマインドコントロールの如く無意識に魔法を発動いてしまうことがあるらしい。


そして、メッシュは最後にこのようなことを私に口にした。

(「そのマインドコントロールをとくには、彼女以上のレベルまでその異能因子の練度を上げるしかありません。この世界でレベルは絶対のルール、しかし人間であるあなたとアルテマ様の初期ステータスは違う。アルテマの現在のレベルは2、その場合通常の人間ならレベル8千は必要だがあなたの才能ほどの才能ならレベル400で足りるだろう。)

その言葉は冷静にならなくてもおかしい、今の私のレベルは40。一人一人初期ステータスは違うが、人間が8千でやっとレベル2のアルテマに勝てる?強すぎだろ。あまりにも格差がありすぎる、なんだよそれどこのスタークさんだよ。

(で、そのために私はどうすれば?レベル上げってことは高レベル怪物モンスターでも狩りまくれば言い訳?)

(「いや、君のそのステータスでは通常の怪物モンスターや冒険者では相手にならない。いい相手がいる…」)


《闘技次元》


そう言って私が今相手しているのが…

「腰を落とせ、構えは緩めるな、隙はつくるな油断も禁止、いいな。」

「はぁ~い」

なんでこのネロ(ストイック馬鹿)の相手をしなきゃならんのだ…

「どうした!思考を鈍らせるなぁ!!こい!!!」

「はいよ!」

その何もないただのだっだ広い打ち合いの場、リングにしては広すぎるし観戦の一つも聞こえやしない。

「あんたさ、何が楽しくて戦ってんの?」

「楽しい?強さとは誰かを殺す手段でしかない、そこに楽しさなど不要!!!」

やっぱり意味わかんない、強さは自分を肯定してくれる存在。

強さがあるから歓声は鳴り響くし強さがあるから賞賛が得られる。

(当然じゃん)


そんなこんなで、このストイック戦闘馬鹿との修行の日々がしばらく続いた…


そんなある日の午後…


火淵拳ヒエンケン!!!」

拳から放たれる火炎が周囲を覆って蒸し暑い、でもこれを感じるたびに思うことは私が確かに成長できていると言う事実。

この火の温度は2600万度、放たれた周囲は焼かれたと言うより溶かされたに近いこの状況、それを蒸し暑いと言えてしまう自分がある意味で恐ろしい今日このごろ…

腕型ガントレット…萬裂拳!!!」

私の打撃は、周囲の焔を跳ね飛ばして寄せ付けないこれが私の能力。

“打てば打撃、弾けば反射”、最近私の反射は魔弾や斬撃だけでなく…


”雷や炎などの現象や事象すら反射するようになった”


(ダン!)


当たった…


現在レベル80、ストイック馬鹿のレベルは2千、だがこの時点でストイック馬鹿は私の相手をできなくなった…

最後、この瞬間のストックの絶望の表情は今でも覚えてる。流石の私も同情するレベルで…今でも頭から離れない。


それから半月、私の相手はこの…

「少し待て、今はティータイムだ。」

このムス顔の人間嫌いになった…

ねぇ~なんで、私的にもこの人的にも愛称最悪じゃない?私の専属上司ってシンくんのはずでしょ、なんで?シンくんどこぉ~

「案ずるな、世も痴れの相手などしたくない、と言うか同じ空気を吸っていること自体が不愉快だ。」

は?

「そ…そうですか…」

私は必至にこみ上げる怒りを抑えて震えが止まらない。

「そうだな…加速拳…」

それは超スピードの拳の連撃、でもそのスピードは凄まじく不自然でその加速は通常の速度の概念を逸脱した…まるで…

「世の拳の時を加速させた…これを見切れるようになれ、痴れの力は掴みとれればどのような理も反射できるのだろう。」

「期待し過ぎだぜ、そりゃ~」

これから始まる地獄の特訓、まず休みは無い。睡眠も食事も風呂もなし。こいつの一日三百回あるティータイム以外は休憩以外まじで休みがない。目の前にいるこの差別主義者を倒すまで…そして今いるこの世界、《時計仕掛けの次元》は時間の流れが違う。

そして現在の一日の時間は4兆3830億時間(約五億年)。


五億年ボタンかよ…と思う私をよそに…

「ちなみに言っておくが、世の現在のレベルは“8千”だ。」

「ほへぇ?」

この無茶苦茶な世界で30日が過ぎた頃…


《地上》

現実時間で約一か月、あの世界では150億年。久々の任務は地上に世界一カッコいい魔王城を作ろうと言うもので私は建設中の魔王城と一緒に作られた中ボス用の即席の黒の塔のボス(仮)。

そこで約半年、魔王城ができるまで待ち構えてろと言う世界一楽な任務、なので私は…

「寝よ」

今までの不眠不休分寝た…

「…おい…」

聞こえるのは耳障りな黄色い声。

「…おい、お前…」

マジでうるさい、家で寝て昼寝しているレベルの感覚だった私だが、起こされたことでだんだん自身が仕事中だったことに気ずいて起き上がる。

「なに?あんた…」

「お前、ここの主か!!!」

「あ~そんなとこ、であんた何なわけ?荒手の借金取りかなんか?文句ならうちの上司に言ってよ。」

眠気覚ましに伸びをする私の前に、現れたのは軽装の鎧と全身青ずくめの服装に隣国パルテノン神国の紋章の書かれたマント、その目は星座のように輝きを放ち容姿端麗なツンツンの黒髪の女?だった。

「あれあれあれぇ謝金取りにしては随分と可愛らしいお嬢さんだ。」

「お嬢さん?わえは男だぜ。」

「?…」

マジか、それが私の頭に浮かんだ感想…てか、うちの上司アルテマもそうだけど、当てつけみたいに奇麗な顔立ちと恵まれたスタイル…


“なんかムカツク!!!”


「そんで、お前はここのボスなのか?それなら俺と勝負だぁ!もしは魔王に伝えろ、世界征服はやめておとなしくしてろってな!!!」

「あ”なんなんあんた、一体どちら様?」

「わえか、わえは“勇者”、勇者アトラス。不滅の魔王を殺せる唯一の守護醒よ!!!」

勇者?不滅の魔王?なんにそれ、雑なRPGかなんか?あーわけわかんないわぁ~まぁーとりあえず…

「とりまあれっしょ、この塔を攻略したいからボスである私を倒したいって話っしょ?いいよあんたムカツクし、これも仕事だしね…」

「そうこなくっちゃな!」

最初に仕掛けたの私、腕型ガントレットでそのどでっぱらを殴る。

(ドガァーーーン!!!)

耳がキーンとくる爆発音を響かせ、飛んで行った少年は簡易的に適当にアホ(アルテマ)が出した無駄に硬い鉱石の壁に打ち付けられてその壁は穴はあかないまでも歪でしまう。

それをみて私は思わず(いたそぉ~)と思って盛り上げるために言葉をで挑発してみる。

「何?もう終わり、しまんねぇーな。」

そう呟くと直後…

「そうですね、これで終わりじゃつまらない…」

先程吹き飛ばしたはずの彼が、私の背後に立っていた。

流星砲(ミーティア)


《異能名:星々斗共虹(セレスティア)

 能力:星座、流星、星霊、惑星などの星々にかかわる能力を行使する。》


彼が放ったその星型の光弾に対応が遅れる私…


星空旅路(ロードスター)

その一瞬のラグを見逃さず、彼は無限とよべるほど大きな宇宙中の何万光年と言う途方もない距離の星々を渡りにわたって残像を残すほど早いその速度で、私も含めた周囲の全てを置き去りにして私の前たっていた。


そして…


星辰爆裂(ボム・ザ・スターレーション)


ここは魔王軍が作りだした簡易の塔、作りは雑としか言えないが、それでも鋼鉄の億千倍の硬度をほこる魔界合金にアルテマの呪符魔法を加えて“暗黒魔界剛金”。

私ですら歪ませるのがやっとなそれに…


「あらら、天井が青天井になっちったね。」


大穴を開けるその威力。


そこにあるのは絶望、負けるかもしれない"敗北の可能性"。

普通のものなら失神するか動けないその状況で…私は…


「いい…いいねぇ〜…久々にいい"遊び相手"になる。」

「貴方もこちら側の人か…」

笑みが止まらなかった。

理由は単純、つまらなかったから。今までのどの戦場も村も国も敵地はいつもつまらない。

絶対に勝てる勝負ほど退屈なものはない。

そう思っていたしこの任務も…そしてこの先もそんなつまらない任務しか無いと思っていたから…

これは世に言う、規格外、想定外、想定以上、なのだろうが、私にとってそれは…


“嬉しい誤算”以外の何ものでもなかった。


「うらうらうらうらうらうらうらうらうらうらうらうらうらうらぁらぁらぁぁぁぁぁ!!!」


私が腕型ガントレットで放った連撃の空打撃を…

流星群(マルチミーティア)

彼は流れるように奇麗な流星の光線で迎え撃つ。

「こんだけか…」

でも私はあまりにも楽しすぎて、その全てを度返しにして懐に入り一撃…


(ドゴォンゥ!)


二撃…


(ドガァンゥ!)


三撃…


「流石に魔王軍…ただでは滅んでくれませんか…」

すると、彼は徐に天に向けて指を突き上げ…

「力を貸して…」

願うようなに天の星を指し示した。

星霊召喚(スタースピリット・ヒア)

呼び出されたのは三柱の小さな獣。

「火の守護星フェニックス、星座の守護星アストラ、重力の守護星グラビティア。」

それらは左から火の鳥、宇宙の毛虫、黒の箱が彼の周囲を浮かんでいる。

楽焔(エデンフレア)

その炎は、傷ついた体を瞬時に再生し、吹き飛んだ四肢を再び創造する白い焔。

鳥柄之弓(フェニックスアーチ)&滅星炎之矢(スターディストラクションアロー)

それは弓から放たれたのは宇宙柄の矢。

(ズンゥ!)

その向かってくる矢を見て私は凄まじい違和感を感じて咄嗟に凄まじい速度で塔の端まで逃げようとした…


その時…


(体が重い)


全身に感じた違和感、普段私自身が感じていない何かの重み…

高重力結界グラビティーヘビー…そんでもってこれでおしまい…」

(ドガガガァァァァガァンゥ!!!)

その一撃は、地下含めた千階以上を誇り天にまで届くその塔を…


“私”もろとも吹き飛ばした…


「流石だなぁ〜当たらないなんて予想外だよ。」

しかし、その中にいる配下の魔族やモンスターは木っ端微塵に吹き飛んでも彼は無事…

私はとっさに腕型ガントレットで周囲の重力を反射して打ちこわしその場を脱した。

「服が破れちまった…」

「で!どうやって勝負つけんのぉ?」

目をぎらつかせてそこに立つ彼。

「こうやって…」

それは、簡単な一撃。何より簡単な一撃、ただ腹に打ち込まれたなんてことないただそれが彼の体を…

(ドサ…)

戦闘不能にした。

「"白雷流守護正武術・剛儀・新天万雷金縛理"…あんたはもう動けない…」

「ハハ…強いね…貴方は…本当に…」

「あんたもね、名前は?」

目の前のこいつは、さっきとは打って変わってあったばかりと同じ穏やかな目でゆっくりと名前を名乗った。

「パルテノン王国、第四王子、勇者アストラ・ブレイブ。あなたは?」

「私は…」

倒れる彼の目線に合わせるように私は膝を曲げ…

「シロ…ただのシロよ。」

私は偽名を名乗った。

今回登場した精霊の紹介


一.火星のフェニュクス

 能力:勇者アストラが所有する37の星霊の一体。

    焔を守護し、再生の“楽焔”と破壊の“星滅の焔”の二種類にわかれる。

    発動中常時治癒効果を発揮してくれるため使い勝手がいい。

二.星座のアトラス

 能力:名前の通り、あらゆる星座を操る宇宙柄の毛虫。

    権限するとアストラ体を覆うように浮かんでいて、アストラが一番初めに契約した星霊。

    代表的な技として本編は出てこなかったが、北斗七星セブンスターズ

    一等星之鏃オリオンメナスを使用する。

三.重力の星霊グラビティス

 能力:引力と斥力や重力の重さを操るなど、重力関連の事象をなんでもできる最強星霊。


白雷流守護正武術

 詳細:星霊とは関係ないが、シロが叔父からならった格闘技術。

    今回の白雷流守護正武術・剛儀・新天万雷金縛理を始めとする

    強力な技がいくつもある。

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