第八話 これぞ厄災
いやーすごいねこれクマが立てたのかよ!
めっちゃ高いわけ!!
Theお城って感じのがそこにあったんよ!いやーびっくりしちゃうね!
俺が変なこと考えているうちにどんどんどんどすすんでいき。
魔王城の扉顔負け禍々しい扉についた。
今思ったけど魔王城ってなんだろ?まあいいや !
「べラックス様入ります」
ガブレがそう言い扉を開ける。
門番はいないらしい。
護衛も0人だった。いや0クマか?警備手安にみえてボスが強いからいいのか?
感覚がおかしくなるが気にしない気にしない。
今思ったけど入る許可とかいらないのかな?まぁいいや!!
「.......」沈黙が続く
え..?もしかしてこのクマボスさん社交性ないですかね..?コミュ力ないタイプ?
俺はちなみに皆無だ!!
レノンはビクビクなうって感じだし話せる時じゃない
クマ兄貴は控えちゃったし...
終わったくね?
沈黙を破ったのはべラックス(クマボス)さんだった。
「俺はべラックスよろしくな」
気さくなおっさん(?)だった。狼にもいたよな。こういうの
他種族でも案外似たり寄ったりなのかもしれない。
「お、おう俺はレイこちらこそよろしくお願いします..?」
「慣れてないんだろ使わなくていいさ敬語などクソカラスで聞き飽きたしな」
「ガブレも大した男だ。連絡も取らず連れてくるとはな!」そういってガハハと笑うべラックスさん。
クマ兄貴まじすか...独裁国家だったら民衆の前で首とおさらばですよ!!
案外図太い男なのかもしれぬ。
俺の心配など気にもとめず
「ありがとうございます!!」ガブレはそういい一礼する。
「なぁなぁどうだ?俺と遊ばねえか!」ガブレをみてため息をひとつ着いたあと提案をしてくるべラックス。
「遊びってなんだ?」
「案外すぐ馴染むじゃねえか。遊びとは俺と戦おうってことだよ。」
「遠慮させてもらうよ」
おいおいちょっと不穏な感じに....
「じゃあそこの子羊を俺は食うぜ」
うわーやっぱりだよ!
なんでみんなこう戦闘狂なわけ?
人間からしたら厄介極まりないだろうな。
絶対嫌われちゃうね!!
幼少期友達ゼロ人
喧嘩したらモテないよ!!生涯独身!!
精神攻撃を仕掛けようとしようとしたがやめた。
遊びって言ってたしマジギレさせたらそれこそ首チョンパだしな!!
俺が考え事してる間にべラックスは突進してくる。
小声でクマ兄貴が「うちのボスこういうタイプだったわ。すまねえ」
と笑いながら謝ってきた。
早く言えよ!
怒鳴りたい気持ちを我慢し避ける。
「おもしれえこっちはどうだ」
そう吠えるべラックスを横目に俺は避け床をえぐり破片で目を狙う。
やっべ壊しちゃった。うん終わった。
いや待てよ!もろすぎるからわるいんじゃね?
つまり全責任は城にあり!!
「うめえな!!あいつみてえ戦い方だ。」
関心したように声をあげ動きを止めたべラックスに、俺は突進する。と見せかけて
ギリギリのとこで上に跳躍し頭を狙う。
「あぶねえなあ」そう言い手で俺を払い除け吹き飛ばすべラックス
「すまなかった終わりにしようか。」
やっべやっべ!てっきりクマ族が相手を見極めるために戦うことをすっかり忘れてた。
「もう満足か?」これはお決まりみたいなもんである。長老が教えてくれたクマ族の対処法3に乗ってる事だ。
「ああ大満足。久々におもしれえやつにであった礼だ。これ受けとってくれ。」
そういって何かを手渡す。
「いつでもいい俺らクマ族がお前のお願いをひとつ聞いてやる。最高級のチケットさ」
え?まじっすか?
めちゃくちゃすげえチケットとか長老は言ってたけど。
まあいいや ! 気分だろ気分!!流すことにした。
「あ、そういえばあいつってなんだ?」
俺は戦い中に気になったことを聞く。
「1匹の厄災のことさお前と同じ白狼だな。」
「もしかしてシルってやつか...?」
俺は長老から聞いた白狼を思い出して聞く。
「なあ、ちょっと昔の話を聞いてくれないか?」
そう昔を思い出すべラックスの目をみて俺は思わず頷く。
「遠い昔の話。数多の種族から天才、動物の救世主と言われる動物がいた。別に動物が弱かったわけじゃない。自己中心的すぎたんだ。当時の厄災で力を持っているのは主に狐、サメ、狼の3つだ。
狐は力こそあるが山奥にひっそりと引きこもり興味を示さない。サメは当時船移動が主流で船もボロっちかったからこそ強かったが、人は陸に住む。要するに人間が厄災を倒しても厄災側から反撃が来ないって訳だ。」
「おおかみは?」
俺の問いにべラックスは思い出すようにいう
「やつは狼族まとめあげ人族の国を落とした。だから"天才"と称された。狐族やサメ族でも種族を全てまとめあげたやつなんていなかったからな。」
そして少し間をおき、べラックスはまた話し出す。
「しかし恐ろしいことに狼族は崩壊した。蟻族が狼族を潰したんだ。背後に蟻族があった狼族は蟻族と人間族に挟まれて滅亡。とまでは行かんがとても行軍をできる状態じゃなくなった。蟻を舐めてる節があったんだ。やつらは力が弱いが集団力や数、科学力は余るほどあった。人間と取引きしてるほどだ。信じられねえよな。
しかし運良く狼の厄災は生き延びた。
...しかしそれは近頃息絶えた。寿命じゃねえ。老いもあったかもしれねえが、人族にやられたんだ。恐ろしいよ。」
そう最後の言葉を口にしたべラックスは悲しそうに目を細めた。
「そうか..」何を返したらいいかわからず俺の口から曖昧な答えが出る。
「しかしお前にはあいつを彷彿とさせるような戦い方が出来ていた。正直驚いたさ。いっそあいつのこどもや孫かと疑っちまうほどにな。」
「俺はじいちゃんは灰色だし、父さんも灰色だよ。」
俺が答えると何かを考えるように
「なるほどな」
と言い、
「いいことを聞けた。久々に楽しめたよ。また来いよ。あそんでやるさ」と言われた。
「遊ぶなら俺は来ねえよ」
「ジョークだって」
そういって俺らは別れた。
レノンにこぴっどく叱られたのは内緒である。