第14話 西木野
俺は西木野。掲示板周回が大好きな30代の男。数ヶ月前に狩人になることを目標にしてから一人称を俺に変え、体つきもかなり立派になってきた。
俺には幼少期の記憶がある。"くっきりと"一部分だけあるのだ。厨二的なやつではない。
赤ちゃんにもなる前、半透明な鬼火みたいな幽霊というのにふさわしい体だった時である。
周りには俺と同じ鬼火がおり、おおきな門が2つあった。
ひとつの門には謎のオーラ?魅力?を放つ女がおり鬼火はそいつに吸い寄せられそいつの立つ門に入っていった。俺は女が怖く見え別の門に入った。
そしたら赤子になっておりなった途端聞いた
「才能なき門に入ってしまったのね私がせっかくコアを使ってまで引き寄せたというのに」
という母らしきものの言葉ははっきり頭に残っている。
俺の兄は優秀だ。コアを使い多種多様な技をみせてくれた。
一方俺は使えず、才能なき門が原因ではと思うようになっていた。
母に相談したが白けられるばかり、兄は優しく接してくれたが温かみがなく、中学生で狩人として生きることを諦めた。
狩人一家では暮らしにくく、俺は高校卒業後北和光へと上京し、よく分からない会社で労働するだけの毎日を送っていた。
ブラックでは無いものの、ホワイトとも呼べず中小企業であったためいつ潰れるか分からない。
俺の第六感が潰れると警告してるのか、入社時に背中が寒くなる場合もある。
投資などにも試みたが学がない俺は失敗。
多額の財産を失った。投資アドバイザーは甘い言葉で慰めてくれたが、ローン仲介者と手を組んでいるのではないか?という疑問が出て来てしまい、投資から目を背けるようになった。
一軒家を持ってるが、固定資産税が馬鹿にならないほどかかる。
自分の財力を誇示したい小市民なくせして無駄に大きいのを買ったのが原因だ。
ローンを組んでいるが大手ならともかく、中小企業じゃ普通の給料はでても貯金には回せず返済に回すしかない。
勉強をし、よい仕事を探そうとも考えたが金がない。夢の詰まった紙切れを1枚だけ毎年買っていたが、無駄な支出が増えるだけだし、とらぬたぬきの皮算用したって虚しいだけ。諦めたのだ。
金利5%発生する。アドバイザーはすぐ返済すべきだ!と口を揃えているが返済できる金がない。
家を売ろうにも土地に恵まれておらず、駅が撤去されたため価値はほぼない。都市部に近い事が魅力だが...といっても車じゃ1時間はかかる。
俺には第六感がよく当たる。事実だ。
鬼火っぽい状態でも優しげな気配をまとっているやつが危ない気がして別のところに入ったら通常でいられたからだ。
それは置いといて...
俺は現在ある程度知名度がある。
上級者と言えるほどの実力を保有している
俺は視覚を捨てた。
は?お前何いってるんだ?と友人には精神科医を紹介された。
まあいい。よくはないが置いておく。
文字通り俺は目隠しでも戦える暗闇でも戦えるのである。
第六感に頼ることで背後からの攻撃にも気付く。
戦闘中は目を開かない。
視線誘導のために開くことはあるが目を閉じた方が感覚が研ぎ澄ませられる。
俺は強くなった。常人では無い方法で。じゃあ見せようか俺の力を
ちょっと短いです。2話に分けました。