第24話 トレーニング、筋肉痛
話の展開に悩んでたら結構時間が空いてしまった。申し訳ない。
春のうららかな日々はあっという間に過ぎ去った。
段々と日が長くなり。気温も上がり、日射しも強くなり、今は夏の盛り。
記憶が正しければ今年の秋に3歳になる程度の年齢のはずだ。
だというのに、この状況はなんなのだろうか。
「よし、ヒーゼル。今日から騎士になれるようにしっかりと訓練していくからな!ガハハハハッ!」
目の前で暑苦しく笑っているのは俺の父親だ。筋肉が盛り上がり、力強さを主張しているかのようだ。
服を着ている時には印象が薄く感じていた記憶があったのだが、上半身裸で素振りしている姿を見ていればきっと強く記憶に残っただろう。
名前は1度も聞いた記憶が無いため分からないが、とりあえず力仕事をしているのだろう。
ところでルィッテルってなんだっけ?聞き覚えがある気がするんだけど思い出せない。
「ルィッテルってなぁにー?」
分からなければ聞けばいいと思ったままに質問してみる。
「ルィッテルってのは国や人を守る仕事だ。国王や自分の主を守るために戦う者だ。」
分からない単語が増えた。なんでや。
でも、守る仕事ってことは警察とか騎士とかそういう意味なんだと思う。
まぁ、言葉の意味を説明するのって難しいよね。
とりあえず戦う者だって事らしいから、多分兄姉みたいに稽古をしようとしてるのだと思う。
兄姉がどう反応したのかは知らないが、俺は正直面倒な気持ちが強かった。
それに痛いことを積極的にしたいとは思えないし。
「とりあえず、基礎体力の底上げから始めるぞ。今日は最初だしな。軽く庭を走ろうか。」
「えー。疲れるからやだー。」
「ほれ、いいから走るぞ。」
抗議は軽く無視され、追いたてるように走らされた。しかも手抜きを許されず、かなり早いスピードで走らされている。
「ほれほれ、遅くなって来たぞ!もっと走れるだろう、ほれ、走れ走れ!」
後ろから筋肉質の大男が追いかけてくるのってわりと本気で怖いよね。うん。
50周位走らされた。当然息切れしてぶっ倒れてる。
こんなのおかしいよ。子供に走らせる距離じゃないよ。
1周何mかはわからないけど、体感ではハンドボールのコートくらいの広さだろうか。
その上、足元が整備されていない庭を走るのは結構つらい。
木の根がぼこぼこ生えてる森よりはマシだろうけど、学校のグラウンドみたいにキレイな訳ではない。
我ながらよくこんなに走れたな。普通なら10周もできないだろうに。
「もっと早く倒れるかと思ったが、なかなか持ったじゃないか。根性もある。流石俺の息子だな!ガハハハハッ!」
軽くとか言っときながら倒れるまで走らせる気満々だったじゃねぇかこの親父...
こんなことならとっとと倒れて休めば良かった。
でも疲れた程度だと平気で走らせて来たから演技は見抜かれるか。ぐぬぬ。
そして、段々と息が整ってきた。そこで少し違和感を覚えた。
というのも、息が整うのが早すぎるのだ。
ぜぃぜぃ言ってたのに、30秒もたたないうちに呼吸が整い疲れが抜けてきている。
流石におかしいと考えていると、自分の魔力が使われている感覚に気がついた。
どうやら、無意識に体力回復の魔法を使っていたようだ。
そして、足に違和感。というか痛い。
なんか突然足が痛くなってきた。
「おとーさん、足痛い。」
「ん?どれ、ちょっと見せてみろ。」
そう言いながら父親が寄ってきた。軽く足を動かされて診断している。動かすと少し痛むのだが、なんかこの痛みには覚えがある気がしてきたぞ。
「んー、これは筋肉痛っぽいか?若いときの方がはやくくるとは言うが、運動直後に来るってどうなんだ?んー、よくわからん。」
若いときの方がはやくくる痛み...あぁ、もしかして筋肉痛か?
実際は2種類あって、瞬間的筋肉痛はすぐに、遅効性筋肉痛は数日後ってのは若いときでも同じだと聞いた記憶があるが...まぁいいや。
とりあえず筋肉痛っていうならこの痛みは耐えるしかないかなぁ。
乳酸がたまることで酸性に偏るからどうこうとか、酸素の供給が足りなくて痛むとか、筋肉がズタズタになったのを繋いでる痛みだとか色々言われてた記憶もあるのだが、それを知ったところで痛いものは痛いのだから今はどうでもいい。
とりあえず数日は休ませてくれると嬉しいなぁ。




