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第22話 便利さ、壁

夕御飯も大変おいしくいただいて、入浴の時間になった。

二人とも子供なので、まとめて湯船、というよりは湯を入れた桶に入れられて洗われた。

石鹸のような何かで優しくマッサージされるように洗われるのは非常に心地よくて、うとうとと寝そうになってしまったものの、なんとか耐えきった。

隣のヘルマはすぅすぅと可愛らしい寝息をたてているが。

丁寧に拭われたあと、ベッドで髪を乾かされて毛布をかけられる頃には俺も限界で、気がついたら朝になっていた。

ヘルマはまだ寝ていたので、起こさないように気を付けつつ周りを見渡すと共に魔力で確認すると、近くに人がいることは確認できた。

だからといって何かする気にもならないので、二度寝でもしようかと思いつつ横を見たら赤い目と目があった。

どうやらヘルマも起きたみたいだ。


「おはよう。」


「おはよ。」


朝の挨拶を交わすと共に頭を撫でる。

気持ち良さそうに目を細めてくれるのが何度やっても嬉しくなる。




___



しばらくは同じような日々が続き、ヘルマの家での生活にすっかりと慣れた頃には雪が降り始めていた。

この家も実家と同じように魔道具を使っているようで、部屋のなかは快適な温度に保たれぬくぬくと過ごすことができた。

しかもいくつも使っているらしく、廊下に出ても他の部屋に入っても暖かいままだった。

ただし、部屋を出入りするときに魔力的な壁を通り抜ける感覚がちょっと好きになれない。

例えるなら、毎回上下左右から吹き付けるエアカーテンをくぐっているような感じだ。

物理的な影響があるわけでもないし、他の人は感じていないようなので騒ぎ立てることでもないのだが。

あと、生まれたときから感じられた魔力感覚でしか捉えられないものたちもいやがっているのか、部屋から出ようとしない。

何体かは気にも止めずに出入りしているようなので、出入りできないわけではないようだ。

というか、こいつらは一体なんなのだろうか。精霊か何かなのかな?

ヘルマ達は認識していないのか、わかってて無視しているのか分からないがこれらについて何も言わないので俺からも喋らないようにはしているが。



___



今日は風が強い日らしく、外は雪が横殴りになっていた。

地吹雪にはなっていないようなので、気温自体はそこまで低くないのだろう。

視界はホワイトアウトしているので、充分に脅威ではあるのだが。

それが理由かどうかは知らないが、今日はお義父さんはお休みらしく、1日家にいるようだ。

そして、俺達の勉強という名のお遊びを微笑んで眺めている。

ただ、今日の教育担当になった使用人さんは緊張していて、表情が少し硬かった。

お義母さんとはわりとフレンドリーに話す姿を見る人なので、少し驚いてしまった。

直接の雇用主との差か、あるいはあまり接点がない立場の人なのだろうか。

少し可哀想には思うが、何もできないしする気もないので心を強くもってほしい。



ちなみにしりとりはまたもや惨敗でした。何か他の遊びでも考えようかな。

色探しとか、単語当てクイズとか、旗揚げとかなら簡単にできそうだし。

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