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第17話 混乱、お昼寝

「ヘルマ、なにする?」


とりあえず初手は相手の意思確認からいこう。別名丸投げともいう。

正直に言うのならば、このくらいの年の子供がなにをしたがるかなんてわからないから任せておけば問題ないだろうという浅い発想からくる提案でもあるのだが、打ち解けるには同じことをするのが良いだろうという考えもある。

共同作業というのはなんだかんだで人間関係を築くのに丁度良いのだ。

同じ釜の飯を食うとか、同じ乳を飲み育った仲とか、同じ遊びをした仲等、それが良くも悪くもきっかけにはなる。

後は仲良くなれるように少しばかり相手に合わせつつ自分を見せて行けば、お互いの性格もわかるようになるだろう。

さぁ、なにを提案してくる?おままごとか?鬼ごっこか?おもちゃ遊びか?それともふたりで魔法の練習ということも...


「ん、こっち」


色々考えてたら腕を引っ張られた。

引かれるがままについていけば、その先にあるのは...


「ベッド?」


「ん。お昼寝。」


そう言うと、腕を持たれたままヘルマはベッドに倒れこんだ。

つられて俺もその隣に倒れこむと、赤い宝石が青空のカーテンからこちらをじっと覗きこんでいる。


「一緒、寝よ?」


それだけ伝えると、腕を抱えられたまま赤い宝石は肌色の箱に閉ざされた。


動揺し過ぎて詩的に表現したが、要するに目の前にはヘルマのあどけない寝顔があるわけで。

というか寝るの早いな。いや、そうじゃなくて、あの、えっと。



え?

遊ぼうと提案したらベッドに連れ込まれました。

いやいやいや、え?

ちょっと待って、なんで?

同じことをしたら良いとは考えたけど、何かをするよりも前にお昼寝直行って。

同じ時を共有したとは言っても、これじゃお互いを知ることもできない訳で、その、えと。



もうどうにでもなぁれ☆



色々悩まされたけど、目の前のヘルマは既に夢の中のようだし、腕を取られているので逃げるわけにもいかない。

このまま俺も寝てしまえば早いかもしれないけど、少なくとも今は眠くない。

仕方ないので妹の面倒をみる兄的な思考で、この子と接していくことにしよう。

というか(女の子)だよね?(男の子)じゃないよね?

服は親の趣味が多分に含まれるから判断できないし、流石に幼すぎて顔からは判断できない。

魔力の感覚も、この子の周りはしっかりとこの子が掌握してるみたいなので、将来有望な魔法使いとしかわからないし、名前から判断できるほどこの世界の命名則に自信ない。


まぁ、どうせなら女の子だったら嬉しいなと性別の判断を諦めて、せめて安眠できるようにと少しだけ周りの光を弱めるように魔法を使う。

ついでにこのくらいは役得としておこうと、澄みわたる空のようなキレイで手触りのいい髪を撫で、俺も静かに目を閉ざすことにした。

今は眠くなくとも、目を閉じていればそのうち眠れるだろう。

ついでに緩やかな風を吹かせて俺とこの子にそよ風を当てて安眠を促すことにした。

後は、側にあるタオルケットを静かにかけて、ふたりで夢の世界へといざ。スヤァ。



___



ふっと意識が浮上してきた。なにかがあったわけではないと思うが、穏やかに眠りから掬い上げられる感覚に身を任せ、目を開いた。

すると、目の前に写るは赤色。2つの赤い目が、じっとこちらを見つめていた。


「おはよう。」


「おはよ。」


青い髪に乗せたままの手をそのままなぜる。ヘルマは多少くすぐったそうに目を細めつつも、何も言わずに受け入れていた。

そして、今まで試したことが無かったから気付かなかったが寝ていても魔法は維持できるらしい。

寝る前と変わらず周りは光を弱め、穏やかな風に包まれている。


「ヒーゼルの魔法、優しい感じ。ありがとう。」


ヘルマは言葉の繋ぎこそ拙いが、単語はしっかりと発音できるようだ。

さっきまでよりも心なしか綺麗な言葉遣いで感謝を伝えてくれた。


「気持ちよく眠れた?」


「とっても。」


そう言って微笑むヘルマはとても嬉しそうで、それを見ていると少し心がぽかぽかした。

なんとなく、なぜる手を髪から頬に動かす。

ヘルマも頬を擦り付けるようにしてくれたのが、少し嬉しかった。

そろそろ毎日更新が辛くなってきたけど、頑張れるうちは頑張りたい


でも更新できなくてもゆるしてね☆

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