第14話 食事、お勉強
窓の外の雪もすっかりとけ、春がやってきた。
冬の半ばから歯も生え始め、今では大人に近い食べ物が食べられるようになっている。
といってもまだまだ固いものは食べられないので、ふやかしたパンや、マッシュポテトのように潰してあるものを作ってくれている。
そのため、記憶がなくとも知識はあるという転生のおかげで、調味料や料理の知識がある分今食べているものがもっと美味しくできるのに、年齢的に手伝わせてもらえない今の食生活ではかえってつらい。
例えば、マッシュポテトにマヨネーズをあえればポテトサラダになるし、マヨネーズの作り方もわかる。
そして、生卵の殻に付着するサルモネラ菌の殺菌の為に60℃のお湯に20分程度浸ければ良いこともわかってる。
まぁ、マヨネーズ前提なら、一緒に入れる酢やレモン汁の酸が殺菌作用もあるので、半日程度置いておけば問題ないとは思うけど。
気を取り直して、60℃のお湯だって魔法で簡単に作成、維持できるから生卵を食べることも不可能ではないのだ。
卵が熱で固まる温度は白身で65℃とかだったはずだし、加熱されてても見た目は生卵だから問題なし。
というか、我ながらなんでこんな卵に詳しいんだ。
と考えたところで、この世界の調味料や食材ってどうなってるのだろうと疑問に思った。
よくよく考えてみれば、卵は養鶏でもしなければ高価であってもおかしくない。
中世ヨーロッパでは胡椒は同じ重さの金と等価とも言われてたはずだし、海や岩塩の採掘場から遠ければ塩も高価になるだろう。
外の気候を考えれば砂糖の生産だってできないだろうし、嗜好品なので値が張って当然だ。
お酢もそもそも生産されているかわからない。
普通に考えてみれば飲みにくい程酸っぱくなったものを誰が買うと思うのか。
軽く絶望感しかかんじられないが、もう少し大きくなった時に料理のお手伝いをして調味料事情を探りつつ覚えれば良いよね。
やろうと思えば多分レンジ代わりはできると思うし。
姉が手伝っていることを考えると、5歳迄には手伝いに回ることができるだろうし。
とりあえず、気を取り直してこの目の前の素材の味そのままのマッシュポテトをどうにか食べきらねば。
なんとかかんとか完食した結果、少々お腹が苦しいです。
多分無理して食べ過ぎたのだろう。
今回の俺の食事は姉が作っていたらしくて、食べる度に輝いていく笑顔を見ると、食べないといけない気がしてですね、ちょっと頑張った。
でも決してシスコンではないですよ?
ほら、食事を作ってくれる人には感謝が必要だからさ、当たり前の事だと言いたい。
まぁ、できれば次からは量も考えてほしいなぁとは期待しておこう。
食事が終わったらお勉強の時間だ。
冬の間ずっと文字の勉強をしていたので、数字と挨拶、ちょっとした単語は読めるようになった。
せめてもの救いとなったのは、ここの数字は10進数だった事だろうか。
計算には困らなさそうだ。
挨拶はそれ自体で言い回しが完結してるので覚えやすかった。
単語は頑張った成果のようなものだ。
言葉を覚えるのにできればカルタのように単語を集めたものが欲しいなと思う。
それが欲しい自分には使えないという欠陥があるけど、自分の金稼ぎの為に作ろうかな。




