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第13話 魔道具、文字

1ヵ月程度たち、本格的に冬が訪れた。

そこまで寒くならないだろうと思っていたのは間違いだったようで、外はしんしんと雪が降っている。

にもかかわらず、薄い窓越しの部屋の中は暖かく、庭にも大量の雪は見当たらない。

おおよその降雪量で見れば、足首位までは積もっていてもおかしくないのにある程度の高さまでしか雪が積もらないのはすこし奇妙に思えた。

そして、この家では自分と姉位しか魔法が使えない筈なのに、何故か魔法が発動してるような感覚がする。

とりあえずわからないことは近くにいる人に聞こうかと、部屋にいた母に聞いてみることにした。


「ママ、なんでまほーが使われてるの?」


「魔法は使ってないわよ?もしかして、ヒーゼルは魔道具の魔力の流れがわかるのかしら?」


「まどーぐー?」


「そう、魔道具。魔法が使える人なら直接、使えない人でも魔石を使うことで、何らかの機能を発動できるものなのよ。」


「ませき?ませきってなにー?」


「魔石は魔力がつまっているものね。この中の魔力を引き出すことで魔道具が動くのよ。でもなんで突然そんな事聞いたの?」


「外が寒いのに部屋あったかいからー。」


ふむふむ、魔法を代行してくれる道具があったのか。

そして魔石という新単語が登場。説明を聞く限りだと電池のようなものなのかな?

魔力の充電、充魔?ができるかは不明。というか、聞こうにも言葉がわからないからうまいこときけない。


とりあえずわからないことは一旦置いておいて、よくよく魔力の流れをたどってみると棚の上の置物から何らかの魔法が発生させられているのがわかった。

流石になんの魔法が使われているのかはわからないが、暖炉に火が入れられているから部屋を暖めるのではなく、部屋の温度を保つ魔法なのだろう。

密室にしてしまうと中の人が窒息するので、おそらく換気か酸素を生み出すかどちらかの機能もあるはずだ。

寒い風が吹いてないからきっと換気ではなく空気を生み出しているのだろうか。

でも、どんどん生み出したら部屋の圧力が高まるし、二酸化炭素を酸素に分解してるのかな?

そうすると炭素はどこに消えたのだろうか。

その辺りも魔法として物理的におかしなことをしていそうな気もする。


ちょっと魔道具に興味が出てきたけど、流石に壊してしまう可能性のある子供に触らせてはくれないだろう。

棚の上というすぐには取れない場所に置かれていることだし。


あと、庭の雪が積もらないのは魔道具を使ってるのかもしれない。

魔力が把握できないからわからないけど。


将来魔法使いになりたいなぁと思っていたのだが、魔道具の研究も楽しそうだなぁとも感じた。

まぁ、前世ではなかった魔法というものに触れられるような仕事を探してみよう。


その為にはこの難解な文字をどうにか覚えなくては。

最近少しずつ理解してきたのだが、どうやらここの文字はアルファベットのように単体では意味がなく、組み合わせで発音や意味が出来る記号のようなものらしい。

左から右へとのびていき、一行書いたら下の行へ行くという規則は英語等と同じなので、後は母音と子音、文字数、種類、フォニックスを覚えれば、少なくとも読むことは出来るようになりそうだ。

意味はおいおい覚えれば良いし、書くにはまず読みやルールを覚えなくてはならないのでもう少し時間がかかりそう。


まぁ、ある程度単語を覚えれば、よく使われる文字が母音だろうと判別も出来るようになるだろうし、ゆっくり絵本の文字を覚えていこうと思う。


発音的には母音が10個位あってもおかしくないんだけど、英語のように5個の母音で幾つかのパターンの発音をしてるってこともありうるのでなんとも言えない。

そこが表音文字(ひらがな)との違いだよなぁ。

濁点や半濁点、ウムラウトみたいなものがあるのかも理解できてないし、文字の勉強は本気で先が長そうだ。

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