表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/9

#2 河の流れのように

 第一村人発見!

 されたのは恐らく僕の方なんだけど、映画や小説、ラノベでしか見たことのない耳長の少女に難無く捕縛された僕はその村に連行された。


 当然の帰結である。現代社会を生きるサラリーマンは戦闘能力どころか運動能力すら微妙なのだ。

 サラリーマンでありながら適度な運動を心掛け習慣としているのはガチの勝ち組エリートの金太郎系サラリーマンか、変に拗らせた意識高い系底辺サラリーマンだけである。

 ちなみに僕はその中間寄り、負け組の意識低い系底辺サラリーマンである。死にたい。


 そんなクソカスにも劣る存在の僕は、『この世界』における基本的なルールや常識、慣習など欠片も解らないままに耳長の美少女に連行され、あれよあれよという間に彼女の一族の前に引き渡された。ピンチだこれ。


 当面の命の危険を回避するため、状況を脱するために―――虚勢を張る意味で、なめられないように大声で主張した。

 ルックスはともかく、オツムが少しばかり残念な未開人に、21世紀日本の基礎知識や70年前に制定された憲法や法律、科学技術、物理の法則、クソみたいなビジネスマナーをこれでもかとバカみたいにひけらかした結果、顔面タトゥーまみれのネイティブ族長によく分からないまま曖昧に何となくその漠然とした能力を見初められ、政治的とすら呼べない謎の身内人事的なヨイショの結果、マジで辻褄とか意味のわからぬまま、なんか一族の危機を救うべく軍師になった。


すげえ。義務教育は偉大である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ