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【詩集】日常から

破線状の明日

作者: につき

駅の階段を登る

コンクリート コンクリート

点字ブロックが続く

ひび割れたタイル状の床

改札の向こうにたむろする

酔った若者の小集団

通り過ぎて

白い半そでのワイシャツと

黒いスラックスを制服のように

おそろいのサラリーマン風の若者は

なぜか生き生きとしている

やってくるのは

大学生風の男女であって

わずかに酒の匂いがする

過ぎれば

短躯の中年たち

わたしとどれだけ違うのか


電飾が瞬いてジカジカと鳴く

瞬間の幻に見えるのは

享楽的な刹那の裏側

薄っぺらの原色

明日へと繋ぎたい

誰もが隠し持っている切実


破線状の繋がり

断絶を含む連続の明日

今日をやっと乗り切って

後悔は昨日に追いやって

僅かな悪を

やりきれない今日への

微かな復讐として

続くはずのない日々が

続いていく

お読み頂いてありがとうございます。

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