アジトで戦力拡充Ⅴ
…では最後の一枚、召喚させて頂きます。
召喚キーをタッチする前に、おもわずパンパンと柏手を二回してしまう。
まるでネタのような三回の召喚の後なので、仕方ないと思って欲しい。
―今回も目の前に魔方陣が現れる。
ん?魔方陣の大きさが、急にデカくなった!
同時にモンスターのシルエットが、魔方陣から浮かび上がってくる。
なんか、随分大きなモンスターみたいだ!
ヒルジャイアント R Lv 1
(妖魔族/土属性/cost 22)
AT: 2.900/2.900
DT: 3.400/3.400
スキル:【スタンプ】【ガードⅠ】
おおっ!ジャイアントキターッ!
やっぱりでけぇ!
身長は5mはあるか?土色の肌に腰と斜めがけに革鎧を付け、人の背丈ほどもある棍棒を手にしている。
"ヒルジャイアント"は丘陵地帯に棲息する巨人の一種で、ジャイアント種の中では比較的小型の方にはいるのだが、ぜんぜんそんな風には見えない!
ってか、ヒトガタの生き物で、こんなデカいものを見てしまうと、改めてファンタジーの世界に来ちまったと思った。
「わあっ!巨人だ!」
後ろの方から声が聞こえた。
捕虜のレベル10戦士達があげた、叫び声だった。
「!!」
どうやらフリードも、失神から覚めていたようだ。猿轡をされた顔に、目をいっぱいに広げて驚いている。
彼らのような中堅クラス(?)の者達でこの驚きようから、巨人種はおそらくあまり出会わないモンスターのようだ。
ではキャラクター戦では、かなりのインパクトがあるだろう。
精神的に結構優位に立てるのではないだろうか。
とにかくノーマル召喚で、レアクラスのモンスターがでたのはかなりラッキーだ。
ゲームの時では、だいたい1~5%位しか出現確率がなかったかと思う。
…これからは召喚するときに、シンケンに柏手をすることにします。(マジ)
"ヒルジャイアント"を召喚出来たのは、かなりの戦力アップだ。
だがまだまだ戦力は欲しい。
少なくとも現レギュラーチームと、同じ位の戦力をもったチームをあとひとつは欲しいと思う。
それが出来ると一回の戦闘で、チームを総入れ替えが可能となる。
ゲームでも長期戦になる事はよくあったので、本音を言うと3チームは欲しいのだ。
そのためにひとつ思いついた事を、明日からでもやってみる事にする。
バルストさん達の救援まで時間はタップリあるのだ。
その前にフリード戦で手に入れた、"スケルトン"をMAXレベルまで上げよう。
【合成・進化】キーから【合成】を選び、計16体を使いMAXレベル20の"スケルトン"を1体作り出す。