第二話【wheel of fortune】
メインキャラの自己紹介です。
今回はななめ読みしてもいいぐらいの内容かもしれません。
それではどうぞ。
――――チームθ
そんなこんなで自己紹介。
・一人目
「オレの名前はエンマ。よろしく!」
エンマと名乗ったのは、赤い服を着た青年で、髪型はまるで炎のようなボサッとした赤髪。目は赤というよりはオレンジに近いが、顔は日系。武器らしいものは見当たらないが、おそらく攻撃的な能力を持ってるだろう。あの、なんか炎的なものが。
「誰に話してんだ?」
あと、なんか読心術に長けてる。野生の感とかいうやつだろうか。エンマ、恐ろしい子……
・二人目
「僕の名前は大和 翔≪やまと かける≫。君と同じ、選ばれた者の一人だよ。よろしく」
どうやらいい人っぽい。見た目通り好青年という感じで、憎らしさのない爽やかさが漂う。俺と同じ黒髪で、服装もポロシャツにジーパン。着こなしが半端じゃない。目は若干茶色がかった黒。顔は日系で、もちろんイケメン。だが、本当に憎めない雰囲気がする。
「ソウハ君はどうやってここに?」
「えーと、妖精みたいなのが突然現れて、それで強引に連れてこられちゃった感じですね」
「そっか、僕の時もそうだったよ」
「……(小声)あのクソジジイめ、ちょっとは考えろよ……」
「!?」
「ああ、ごめん。なんでもないよ」
どうやら優しいけど裏表のある人のようです。
・三人目
「アタシはルリカ=ベギータ。よろしく」
三人目は女性。というか、歳はかなり近い気がする。髪は澄んだ青色で、目も青というか瑠璃色。おそらくヨーロッパ系だが、色々混じっていて特定できそうにない。ハーフ、いや、クォーターだと思う。
「ああ、あとアタシ、魔武器じゃなくて魔法専門だから、何か聞きたいことがあったら聞いてね」
「魔法専門なんてのもあるんだ」
「武器と違って乱発とかは出来ないけど、決まった能力じゃないからオールマイティに戦えるの。回復もできるしね」
なるほど、と思う。魔武器といっても完全じゃないし、むしろ魔法の方が色々できる気がする。でも、ゲームみたいに簡単にあれこれ出来るわけでもないよな。どっちもどっちってことか。
・四人目
「俺の名は裏無 世界≪うらなし せかい≫。名前は貴様達の世界と似ているだろうが、こちらの人間だ」
四人目はクールな感じだが、所々荒っぽい部分が見え隠れしている。髪は銀の短髪、目は灰色に近い白。服装は黒いコートにスラックス。ポケットからはチェーンが垂れている。
さっきからテーブルに向かって何かしていたと思ったら、何やらタロットをしているようだ。
「『Ⅹ 運命の輪』の『正位置』か。意味は転換点、チャンス、変化、そして定められた運命……」
「なにが?」
「貴様についてちょっとな。しかし興味深いな……『Ⅹ 運命の輪』か」
よく分かんないけどとりあえず問題はなさそう、と。
「そうだ、俺まだ武器の使い方分からないんだけど……」
「まあそうだよね。僕も最初はそうだったし」
「それにしては結構最初から使いこなしてたけどな。あん時オレびっくりしたぞ」
「そういうもんなのよ。頭より体で覚えた方がいいし、扱えない武器ならあの人が渡すはずがないもの」
「つまり、ぶっつけ本番?」
「「「そういうこと」」」
やっべー、緊張してきた。
タイトルは英語で『運命の輪』という意味です。
次回、いよいよ主人公が初任務に出動します!




