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三題噺もどき5

地震

作者: 狐彪
掲載日:2026/08/06

三題噺もどき―きゅうひゃくじゅうご。

 




「……」

 最近、毎日のように揺れている。

 起きていても寝ていても、寝起きでも。

 ガタガタと家がきしみ、何かが震えている。

「……」

 外からは雨音も聞こえ始め、いよいよこの世の終わりかと思ってしまう。

 まぁ、いつか来た大きめの地震の方が怖かったな。

 雨もすごくて、雷もなっていて、それだけでもこの世の終わり感があったのに。

 それに加えてアラームがなるほどの地震が来たのだ。

 さすがに、驚いたし、心臓がバクバクしていた。

「……」

 しかし今日は、広島原爆の話でテレビは持ち切りだ。

 公園でシーソーに乗る平和な様子を写し、次に写るのはよく見る戦争の様子。タイムカプセルを開けるような演出がいるのかどうかは定かではない。

「……」

 今があるのは、って言いたいんだろうか。

 分からなくもないし、あの現状は伝えていくべきものだとは思うが。

 ……広島の記念公園には、2度ほど行ったことがある。

 一度は修学旅行で、もう一度は家族で行った。

「……」

 修学旅行は6年生の時だったので、展示がそれなりに恐ろしかったのを覚えている。

 家族で行った時は、かの有名な建物を見て終わったかな。

 その後に行った厳島神社の方が印象に残っている。

「……」

 ようやく揺れがおさまり、体を起こす。

 言っていなかったけれど、ベットに寝転がっていた。

 午前中の学校を終え、相も変わらずダラダラと過ごしていた。

「……、」

 なんというか、揺れてもなんとも思わなくなったのはやばいなと。

 こう毎日揺れていて、さして大きな被害を受けていない状態か続くと、慣れと言うのは案外早く来る。今でなくても、比較的小さな揺れは以前からあるから、慣れているというかなんというか。

 今も地震に怯えながら戦っている人がいるのに。

 薄情なものだなと我ながら思う。

「……」

 そうは言っても、現実味があるようでないのだから。

 こうして毎日揺れてはいるけど。

 昨年の水害の方が酷かったからな。

 大雨で、近くの川も氾濫していたようなものだし、断水もしていた。水道が使えないのはかなり堪えたな。

 私の住んでいる地域は比較的早く回復したが、山の方なんかはかなり時間がかかったと聞く。学校も割と大変だった。

「……」

 いくら対策をしていても、どれだけの非常食を用意していても。

 それを上回ってくるのが自然災害だし、人間の想定に負えないから災害だと言うのだろう。

 あまりこういう事を言うと怒られそうなので、これ以上は言えないが。

「……」

 手元にあったスマホを操作し、今の地震がどれくらいだったのかと見てみる。

 アラームが鳴らなかったから大したことはないんだろうけど……この鳴る時と鳴らないときの差は何なのだろう。

 ちょっと前にあったホントに揺れたか?くらいの時には鳴ったのに、今日のこのカタカタと明らかに揺れを感じるような大きさの時には鳴らないって。

 ……そんなのはどこかの誰かが勝手に決めてるんだろうけど。

「……」

 見た限り、そこまでのようだ。

 二階に居たからいつもより大きく感じただけかもしれない。

 家の中には私以外誰もいないから、共感のしようがないが。

「……」

 しかし慣れてきたとは言っても、多少の胸騒ぎはするもので。

 生憎は母すぐ連絡が取れるような仕事ではないし、妹2人はそもそも部活に勤しんでいる時間だ。でももう、終わった頃だろうか。

「……」

 外でこの揺れがどの程度だったのか分からないが、何かものが倒れてきたりとか、していなければいいけれど。

 台風も近づいているから、風が強いのも気になるし。

 雨は多少止んだようだが、油断ならない天気である。

 まぁ、心配するようなこともないと分かっているんだけど。

「……」

 帰ってくるまでは、リビングに居ようかな。











 お題:タイムカプセル・雨・シーソー

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