エピローグ:ダンジョンデストロイヤー
「おい、新人。やったな!」
「やるじゃないか。アンラッキー!!」
「わーっしょい。わーっしょい!」
俺とウェンズディは大勢の冒険者たちに讃えられていた。
「は、はわわ。こんなに褒められたのは初めてなのです!」
冒険者たちに胴上げされ、ウェンズディが目を白黒させる。
「ふっ。どこの世界も勝利っていうのはいいもんだな」
――今回は俺達は勝利した。
だがしかし、同時にこうも思うのだ。
俺とクスィフィアス。出会い方さえ違えばまた違う結末もあったのかもしれない、と。
そして、俺は湖のなかに墓標のように突き立った城に黙祷をささげるのだっ――
「……あ、あのナバル? かっこつけてるところ悪いけど、ちょっといいかしら」
祈りを捧げようとした俺の袖を、ちょいちょい、とひっぱってきたのはアリッサベル。
んもう! なんだよ。せっかく人がかっこつけてるっていうのに!
「あれを! あれを見るかしら」
「?」
ごごごご……
「あ」
俺の目の前では無事に着地したはずのマイハウスが傾き始めていた。
「そ、そういえばあの下って空洞なんだっけ……」
ずるり。
アンドレアス・キャッスルがガクリと傾く。
ずどおおん……
ダンジョンの奥底から爆発音がする。
にもかかわらず、破壊不可のオプションがついた城はまったく揺るがなかった。
ずどどどぉん……
だがしかし、そのぶん中の魔導研究所の方にダメージを及ぼしたようだった。
爆発音は連鎖的に発生し、やがて魔導究所内部の魔力源すらも巻き込んだのか。
ずどおおおおおおおおん!!!!!
すさまじい爆発音!
大陸をも揺らすのではないかと思うほどの衝撃が辺りに響き渡った。
「ああああああ!!! ダンジョンが! ダンジョンが!!!」
「ぶっつぶれちゃったかしらあああああ!?」
その光景を見たアリッサベルとウェンズディが「ぶーっ!」と吹き出す。
それとほぼ同時、ふわっと金色の粒子がオレのほうへと飛んでくる。
モンスターを倒したことによりゲットしたKGである。
あー……なるほど。アルバコアのときみたいにオレの所有物が倒したことになってんのね。
さっきガチャで爆死したからね。ありがたいね。
バラララララ……
冒険者カードにすごい勢いでカウントアップされていくKG。
その額は本来必要だった額、100万KGを超え……。
ラララ……
「って、止まらないんだけど!?」
カジノでジャックポットを出したときのようにじゃんじゃかとオレに降り注ぐ黄金のKG!!
このダンジョン、そんなにモンスターが生息していたの!?
……ハッ!? そういえば超級のモンスターをこんなに倒したならば、経験値もすごいことになっているのでは!?
ふははは! さすが俺! びば異世界転生人!
ピンピロリーン。
おーっし。レベルアップの鐘の音が鳴った――
【超級ダンジョンを破壊しました。ダンジョン・デストロイヤーの称号を得ました】
ほわい!?
「なにその不名誉な称号!?」




