5.5「タロウ:熊の獣人」
タロウ視点です。
短いです。
そりゃないっすよ。
話に聞いてた五英雄の人の中にもいたから、いるの分かってたで、獣人。
でもほら、分かるっしょ?
獣人ってのはもっとこう、なんてーの? 可愛い感じちゃうの。
ウサ耳ウサ尻尾の美少女とか、ツリ目でネコ耳の美少女とか!
いや美少女でなくても良いんやで。嘘じゃないんやで。
それがなんなんアレ。
アレはないやろー。
完全に熊(笑)
「服着てるから獣人」ってなんなん。
メガネ光らせて真面目な顔でそんなん言うヴァンさんもヴァンさんやん。
しかもめっちゃ強い。リアル熊さんの顔殴って首から千切れるとかおかしいやん。あり得んやん。
「スプラッター!」
叫ぶやろそりゃ。
「花咲っく森の道〜♪ 熊さんにぃ出会った〜♪」
歌ってまうやろそりゃ。
え? 歌わん? そうすか?
うん、まぁ、その後のやり取りでター村長が理知的な良い村長なんは分かった。
でも熊(笑)
その後の出掛ける準備もな、けっこう荷物重たいやん。魔法でビューン行ったら良いんちゃうの。
あ、無理なん。そうすか。
あ、無いの魔法のカバン。そうすか。
重たい方をヴァンさんが持ってくれるし文句言えんけどやで。魔法の存在でテンション上がったのに思ったより使えへんね、魔法。
これ持って三日も四日も歩けるんかな俺。自信ないなー。長年のニート生活は伊達やないっつうの。
タロウ編は愚痴ばっかりっす。