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第54話『光と影』

ついにシドの旅も3カ国目になりました。第三章は、サイドストーリーを挟みながらシド視点とラビ視点が交互に進んで行きます。最後まで楽しんでいただけると嬉しいです。

聖都アストルム。神話の時代『光神ルクセラ・ルーメン』が降り立った地であり、ルーメン教の総本山である。政は、神子と教皇を長とし四人の枢機卿が補佐する政治体系をとっており永世中立国ではあるが王国と共和国とは古くから友好国として互いに助け合ってきた関係がある。


そして宗教上最高位である神子と呼ばれる聖女が今回目的となる人物である。


陽も沈みかけてきた頃。シド達の前にようやく巨大な門が姿を見せる。


「お!あれが聖都の入口か。王都の城門も凄かったけど、こちらも中々に壮観だな。」


「一応、聖域に向かう道もありますけど、空路以外では外部から出入りが可能な聖都唯一の玄関口ですからね。」


大渓谷の谷間を横断する白亜の巨大な城壁と見事な装飾が彫り込まれた城門を守護するように四体の騎士像が来訪者を出迎えているかのようだ。


「これは…近くで見ると、信徒じゃない俺でも神聖さが伝わるよ。この騎士像なんて今にも動き出しそうだし。」


「聖都を守護する四騎士は戦火から人々を救い、この地に導いた初代枢機卿の姿を模したものと言われていて、ここ聖都では『守護者の門』と呼ばれてます。」


「へー。てことは枢機卿も元は救国の騎士だったのか。なんか意外な成り立ちだな。」


「今のこの国を見ればそうでしょうね。元々アストルムは、過去の度重なる戦争で大国の侵攻により領土を追われた小国を率いていた各国の王侯貴族がルーメン教という共通の信仰を礎に築き上げた都市国家連合ですから。」


「なるほどな。救国の騎士も今となっては剣の代わりにペンを持ってる政治家か。」


「なんだか棘のある言い方ですけど…実際には剣を捨てた訳では無くて、初代枢機卿となった四騎士を祖とする神聖騎士団が聖都を守護してくれてますから。」


そんなやりとりを交わしながら門で入国手続きを終えると、地響きのような音を立てながら落とし格子が開いていく。


「さあ、シド。ここを抜けるといよいよ聖都の街並みが見えてきますよ。」


カレンの言葉通り、門を抜けた途端眩い陽の光が降り注ぐ、美しい白亜の街並みが俺たちの眼下に広がっていた。


「ここが聖都アストルムか…想像以上に広いな…。」


大渓谷の険しい山々が囲み、その裾野に広大な針葉樹の森が鬱蒼と黒々と生い茂り、外周のぶ厚い城壁に守られるように白大理石を基調とした大小様々な建物が整然と建ち並ぶ。聖都の中央にはひときわ存在感を放つ巨大な大聖堂が見える。横に隣接する建物が恐らくカレン達の通う「エクレシア学園」だろう。その大聖堂を中心に十字状に伸びた大通りが外周まで続いている。カレンの話では、北側に政を執り行う教皇と枢機卿の屋敷や要職の神官たちの住居が集まる「聖教区」、東西それぞれには一般信徒や冒険者の住居や商店街など生活に直結する施設が揃う「市街区」、俺たちは現在、南側にいるが、ここは主に聖都の法を司る施設と聖都を守護する神聖騎士団関連の施設が揃った「司法区」となっているそうだ。


「これは、首都というより大渓谷より外に衛星都市や領土を持たない代わりに国としての全ての必要な機能を集約させた正に小さな国そのものだが…….」


確かに想像以上の美しさだ。だが、景色の中に何か違和感がある。…何だ?


「シド?どうかしたんですか?」


「あ、ああ。大丈夫だ。まずは冒険者ギルドに行かないとな!」


「…?」


何か引っ掛かるものを感じつつも、俺たちは冒険者ギルドに向かった。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

久しぶりの投稿再開に自分でも忘れていた設定が多々あり、プロットをまとめた資料と格闘しながら現在少しづつ修正中です。


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