〜2〜 謎の少女
相当長いのと改行が下手です!
とりあえず楽しんで書こうと思います!
謎の白髪の少女に声をかけられた俺はかなりこまっていた。俺は元々女子には慣れのない人間だった。
「えっと…俺は怪しいものじゃないんだ…」
何かデジャヴ感がする。
「えーっと、君はここに住んでいたの?」
もしもこの娘がこの町の住人ならこの事件について何か手がかりを得られるかもしれない。
そんな事を考えなが彼女と話してみることにした。
「…………」
何故か彼女は黙り込んでしまった。
やはりこの町には何かあったのだ。そして彼女はそれを知っている。しかしその事はあまりにも悲劇的なのかもしくは彼女の個人的な理由で話したくないのか。
俺は色々な想像を膨らませながら彼女の重たい口が開くのを待ち焦がれた。
「ゆっくりでいいから、辛いことは話さなくていいけどその代わり、俺にその事を教えてくれないか?」
そう聞くと彼女はふと顔を上に、俺の方に向けて何か決心した様な顔つきでこう答えた。
「私には……その……記憶が無いんです……!」
!!??
予想に反する答えに驚愕した。一見そんな風にはみえなかった。それは受け答えも反応もしっかりしていたからだ。
まさか記憶喪失とは……
「知ってることを話してみてくれる?」
彼女と話してみていくつか彼女の事についていくつか分かったことがある。
彼女はこの町がこの様な壊滅的な状況になる前の記憶が一切ない事、そしてその後の事は鮮明に覚えていて、気がついたらこのクレーターのあたりにいたという事だ。
きっと彼女はこの事件について関わっている、そう睨んだ俺は彼女を連れて旅をしようという、とんでもない考えに至ったのだ。
「別にいいですよ?」
案外あっさりと了解した。
「気がついた時からずっとこの辺りをウロウロしても何も思いたせないから行く宛もなく…それに貴方の旅も楽しそうです!私もご一緒させてください!」
本当なら「知らない人にはついていくなよ」とか言いたいが言えない…言える立場ではない。
「えーっと、お名前は……」
彼女は輝かしい目をこちらに向けてきたのだが少し照れくさくなってしまった俺は少し目を逸らしながら
「俺の名前は黒鬼 零舞…しばらくの間よろしくお願いする」
彼女はニコっと笑うと彼女自身も自己紹介をしだした。
「レムさんですね!私は、ええと……」
「まさか名前も覚えてない??」
彼女は少し悲しげな表情を浮かべていた。俺は色々と思考をこらしてみた。
「どう考えても名前が無いと一緒に旅をするにしてもかなり大変だ…」
「はい…」
「名前…………………………………」
あっ、
「しき……」
不意に口から漏れだしたその言葉は遠くない昔に飼っていたペットの猫の名前だった。
「しきですか??……私、それがいいです!」
彼女はかなり気に入ったようでなんだか嬉しそうな表情でこちらに笑と言う名の毒矢を放った。
いくら何でもペットの名前を人につけるのはかなり抵抗があり、なにより彼女の笑顔がとてつもなく痛い。
事件がおこった町中、しかもよく分からないクレーターの度真ん中にいることも忘れ2人の話が盛り上がっていたその時だった。
「「「おい!!そこで何をしている!!」」」
爆音のスピーカーを通した声が鼓膜に突き刺さる。その声の方に目を向けると一人の男がスピーカーを片手に仁王立ちしてこちらを見下ろしていた。
(もう追手が……さっき倒した兵士が連絡したのか…?いや、あまりにも早すぎる)
彼の能力は雷系の中でもかなりのトップクラスの能力だ。いくら加減したからとはいえ、そんな早く目を覚ます訳がない。
その男の服装から先ほどの兵士との関連性があるのは明白だったが、その貫禄からして部隊長、もしくは兵隊長クラスの人材だろう。
俺が刀に手を伸ばす中、彼はスピーカーをさげて俺に話しかけてきた。
「お前、能力者だろ。ここで闘うのも骨が折れる……その女をこちらにわたせばお前のことを見逃してやる……どうだ??」
(目的は俺じゃない!?……この娘が目的…?)
その驚愕の一言に俺は錯乱した。
彼女が目的なら何故?それとも、俺を試してる?しかしそんなことをしてもあいつら側にはなんの得もない……ならば
(………彼女にはなにかある……!!)
そして、そう勝手に決めつけていた俺は久々に燃えていた。
「嫌だ」
俺は完全に言い切った。
それを聞いた彼の顔は先ほどの落ち着きはらった表情から一変、その面は怒っている、一目瞭然の表情をしていた。
後ろから強く服の裾を引っ張られてるのを感じる。
俺もそうだが、俺の後ろに隠れていた彼女にも伝わったようだ……彼から発される異様な殺気を。
「いい度胸だ……構え!!」
そう号令をかけた瞬間に周りに潜伏していた兵士達が現れ、銃を構えた。
「サヨナラだ」
彼はスピーカーを構えて怒鳴りつけた。
「「「撃て!!」」」
安全装置を外す音が響いく中、俺は自分の手首を噛みちぎった。
!!!??!?
驚愕する時雨の背後にまわると口元にその切った手首を当て耳元て呟いた。
「飲め……!」
「えっ……!?」
驚くのも無理はないがしかしこれを説明している暇もない。
「いいから早く!」
彼女は渋々両手を俺の手におくとそのまま自分の口に引き寄せ唇をあて手首から滴るそれを口の中で舌にのせて喉へと流し込むのが分かった。
よし…!
その瞬間真後ろに彼女がいるにも関わらず俺は能力を発動した。
能力の性質上周りのものを意志に関わらず多少なりとも巻き込んでしまう。しかしそれでも発動したのはもう彼女を巻き込む心配がなくなったからだった。
放電が周りに飛散しまるで落雷の様な轟音と地鳴りを起こし、その蒼く輝く閃光は彼特有の能力の象徴でもあった。
「そうか…お前が…………」
【蒼麟の閃光】
部隊をまとめている立場の中、彼は思い出した。その男ははたった1人で二つの国の戦争を終わらせ、それどころかその国までも滅ぼした大罪人。
ここで拝める日が来るとは………
蒼く光り輝く閃光が目にも止まらぬ速さで上空へと駆け抜けるとそのまま町外れの森へと光線を伸ばし消えていったのだ。
先程までの彼の余裕の態度は消え、その表情には笑を浮かべていた。
「おいお前ら」
先ほどの少年の能力に圧倒された兵士に指揮官として彼は待機命令、そしてとある部隊のメンバーの招集をかけた。
「シェロ隊長……!あいつらは危険です…!!」
必死に訴える兵士に対して彼は肩をポンッと叩くと微笑みながらこう言った。
「あとは俺が殺る」
その笑から殺気を感じたその兵士は身動きさえとれなかった。
その指揮官は指揮官としてはあまりにも不適用と本人は語っていた。それは素質や才能などという、とてもちっぽけな理由ではない。
ただ、本人の能力が単独戦闘に特化していてその強さのあまり、まわりを巻き込んでしまうからである。
どうでもいいですが、自分は白髪ケモが好きです!
ミスあったらコメントお願いします…!