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はぐれ狼と月光り!  作者: 亜紀
1/3

〜1〜 始まりの終わり


 -この季節になるとあの時の事を思い出す-

 

 

 

  これはある人達が作り上げた一つの物語

 

 

 

 桜花弁が手元へ月光りに照らされながら舞い降りた。ふと気付けば周りは白い雨が風で靡きながらその姿を目に焼き付けてきていた。

 

  -見上げれば空-

 

 月が私を照らしながらまるで嘲笑うかの様な表情を浮かべている…そう、あの時とはもう変わってしまったその表情は私の心を深く抉る……否、閉じない傷をよりいっそ広げる様なものだった。

 

 あの時の罪は計り知れない…もしもその罪を償えるなら私は命さえも捨ててはかまわない。そうおもうのみだった。

 

  -そう、私はこの月の下で死んだのだ-

 

 花弁をゆっくりと握りしめると胸元に寄せそっと目をとじた。

 

  -全部分かってたんだ-

 

 瞼の裏には今もなおあの人の顔が思い浮かばれる。

 

 彼女の目は淡い光を鏡の様に写しながら1人、花びらを手放した。

 それは彼女の決意の意の表れであった。

 

  -もし、可能なら-


 

 

  -いつか…必ず…………!-

 

 

 

 

 堅苦しい前語りはこれにておしまい!

 時は昔!昔は今となりまして!今は今でも異世界の人と心の物語!!

 


 

   『はぐれ狼と月光りっ!』


 

 

   

これにて始まり~♪始まり~♪


 ここに異色の少年が一人。

 

 廃墟と化したこの町には人気は皆無、不気味な風音と共に砂埃が舞っていた。陽の光に照りつけられながら歩みゆく彼は深くフードを被りその背には一本の刀を背負っていた。

 

 彼にはある目的があった。この町は昨日まで活気のある商業都市だった。それはとても美しく人々が生き生きとした活気のある町だったのだ。


 それが昨日、たった数秒の出来事でこの数1000年前の古代都市の様な風貌になった。生存者0。


 政府からの正式な発表では自然災害によるものとされたが、そうではないというのが俺の見解だ。

 

 その少年は野心を抱き、良心を、または復讐心さえ抱きながらこの地を訪れていた。

 

 そしてその見解の理由は多々ある、しかし、とりあえず自分の目で確かめるべくこの地にきたのだ。

 

 辺り一帯はほぼ半壊しているが自然災害で生存者0というには少し疑わしく感じれるものがあった。それになんとも言葉では表せないが、あまりにも綺麗過ぎる。

 

 つい昨日、生存者が出ないほどの災害があったとしたら…物騒な話だが人の亡骸があってもおかしくは無いはずだ。

 

 から風が足元を抜け、塵を巻き上げながら過ぎ去る。

 

 少し経ち、ふと小さな路地を抜けると、規制線が異常なまでに貼られ異様な容姿と化した道がこちらを睨み付けていた。

 

 その政府が示したその規制線は「絶対的立ち入り禁止区域」と呼ばれその中に入れば死刑、中の様子を伺うだけでも重罪にあたる区域だ。

 

 こんな理不尽な法を定めたのもあいつらだ。

 

 彼はその規制線を躊躇なく跨いだ…彼は重罪人になった。否、そう彼はこの線を跨ぐ前から重罪人だった。十中八九死刑、運が良くても千年以上の懲役は免れない罪を犯した彼にとっては規制線を跨ぐことなど迷う程のことではない。彼の罪に関しては後に語るとしよう。だがしかしそれは彼の比較的幼い容姿からは考えられない様な物だった。

 

 しばらく歩くとこの町の中心、都市として機能していた頃の政府のとある『部所』の支部の建物がその貫禄ある風貌を残して存在を表していた。

 

 「おいお前!」

 

 不意に声をかけられ後ろを振り返るとそこには一人の兵士がこちらに銃口を構え敵意をむき出しにしてこちらの様子を伺っていた。

 

 「ここで何をしている!立ち入り禁止区域と理解しているなら容赦はしないぞ!」

 

 俺は仕方なく両手を上げ答えた。

 

 「別に怪しいものでは…」

 「怪しいだろ!」

 

 当然そうなる。

 言葉の選択を間違えた。こんなやりとりでは彼を必要以上に刺激を与えるだけだ。

 

 「絶対動くな…少しでも怪しい素振りをみせたら即発砲する!」

 

 そう言うと彼は腰のポーチから無線を取り出した。連絡をとられると仲間を呼ばれ、向こう側に、あいつらに俺の動きを教えることになる。

 

 俺はゆっくりと背の刀に手を伸ばした…刀を握った瞬間だった。

 

 「お前!!何を……」

 

 それに気がついた兵士の持つ銃口が火を吹いた。 

 その刹那の合間に一筋の閃光が少年の体に纏いその光は兵士を真隣を横切った。

 

 鳴り響く銃声と共に刀を抜いた時には俺は彼の背後に立っていたのだ。

 

  『飛雷神』

  〈光と雷を司る能力〉

 

 この世界には能力と言う特殊なものが存在する。そしてこの能力はそれぞれ大小なり何かに特化したものだ。

 そして遺伝や才能、その人の心などもその能力に対して色々な面で関係してくる。

 それが能力だ。

 

 バタッ………

 

 倒れたのは兵士の方だった。

 

 「ふぅ……ヒヤヒヤしたな…」

 

 彼が気が気ではなかったのは銃などという玩具の事ではなく、連絡がもしもとられてしまっていたらこの兵士が所属していたであろうあの『部所』のとある部隊の隊長もしくはその上のクラスの人材がここに飛んできたであろう。

 

 そうなれば戦闘が起こるのは必然。

 

 そのレベルになるといくら俺でも多少苦戦を強いられる事になる。それだけは避けたかったのだ。

 

 とりあえずこれで一安心だ。

 

 倒れた兵士の安否の確認をするとすぐにその場を後にした。

 

 兵士は殺した訳では無い。俺の能力は触れただけでも感電死するには十分の力を持ってはいる……

 だが、無闇に人は殺したくないのだ。

 

 それは彼の優しさだった。

 

 峰打ちをして気絶させただけだから短時間で目を覚ますだろう。一応手加減はしたから問題は無いはずだ。

 

 少年は一息つくと刀の柄の部分から手を離した。

 

 不意に先ほどの支部舎に目を向けた。

 

 先程からなんとも言えない違和感をこの建物から感じるのだ。

 

 この町に来たことはない…だからこの校舎を見るのも初めてだが、その違和感は少年の思考に働きかけていたのだ。


  -ここには何かある- 


 支部舎の後ろにまわろうとふと裏に目を送ったその時だった。

 

その景色に唖然とした。

 

 その裏には何もなかった

否…………何もかもが消し飛んでいたのだ。

 

足元すぐにまで何かが迫り来たかの様な半径数キロにも及ぶクレーター。

 

 それがこの町の数割を消し飛ばしていた。

 

 そのクレーター中は瓦礫どころか町の姿さえみえない。その支部舎にいたっては後ろ部分が綺麗に削り取られた様な跡を残し消し去っていた。

 

 何が起きたのかさえ予測出来ないことに恐れていた時の事だった。

 

 ガシャ…!

 

 「うおおっ!!??」

 

 足元の脆い地面が崩れ果て彼は大きなクレーターの急な斜面を転がった。

 

 「うおおおおおおおお!?」

 

 坂を勢いよく転がり、なかなか止まることも出来ずやっとの思いで立ち上がった。

 

 そのクレーターは中からみるとより一層その規模の大きさに驚かされる。

 

 それにしても何でもこんなクレーターが出来たのか…

 

 (………ん?)

 

 俺はとある可能性を思いついた。

 

 (まさか!?…………)

 

 その時だった。

 

 「貴方は……だれ??」

 

 誰かに不意に声をかけられた。

 振り返るとそこには白髪の一人の少女がこちらを不思議そうに見つめていた。

 

 

 これが、この彼女との出会いがこの物語の始まりだった。

 

 

 

 

下手でごめんなさい!m(_ _)m

初めてですが、頑張ります!

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