表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

指名手配 1

 暗いパソコンのディスプレイの前、僕は今日もスイッチを入れる。ブーンと音がし光がともっていく。その明かりは部屋を照らしにやにやと気味の悪い笑みを浮かべる僕が浮かび上がる。

 MAMAを殺せた思い出のおかげでにやにやが止まらないのだ。

――昨日はMAMAをぶっ殺した。今日はだれをぶっ殺そうかな。

 マウスをうごかしアイコンをクリック。ゲームが起動する。そうしてIDとパスワードをかろやかにうちこみゲームを開始する。起き上がるは町の地下の下水道。今日もここからPKの始まりだ。

 そして動こうとする瞬間一人のプレイヤーが現れた。そして僕のキャラクターにむかって攻撃を始めた。突撃スキルからの連撃。体力が半分くらいまで減る。

 僕はあわててめまい攻撃を繰り出し動きを止めその隙にハイドを使い、クリティカル攻撃を三発あて殺すことに成功した。

――なんだこいつ。

 僕はチャット欄を開いた。いつもなら罵詈雑言が飛び出すはずのチャットには『目標発見 場所 地下水道』と書かれているだけだった。

 何が何だかわからない。とりあえずハイドのまま地上を目指して走る。

 その途中すれ違うキャラクターたち。僕はスキルを使い、魔法使いや戦士を沈めていく。


「なんなんだよ。これはいったい」


 独り言が口からもれる。チャット欄にさらに情報が書き込まれていく。

『地下水道出口』『地上 町』

 殺した相手がどんどんと僕の居場所を書き込んでいく。

 何が起こっているのかわからない。僕は地下水道につめかけるキャラクターを殺していきながら地上に出るとそこには武器を持ったキャラクターが大量に包囲していた。


「マジでなんなんだ。くそっ」


 これは殺しきれない。そう考えた僕はハイドのまま大量のキャラクターをすり抜け建物の屋根へと飛び移り逃げ出したのだった。

 そうして僕がたどりついたのは町の中心のでかい建物の屋根だ。僕はそこでいったん動きを止めチャット欄を開く。そこには僕を探しているのと思わしき書き込みが書かれていき町のエリアを塗りつぶしていく。

――ここももうじき危ない。

 そう思うが原因がわからない。なぜみな僕を狙うのか。僕はいったんチャットを閉じる。そうして原因探しのため、もう一つの情報のやり取りの手段、掲示板を開く。

 そこには大量の書き込みが書かれている一つの板があった。たてたのはMAMA。名前が指名手配。これは嫌な予感しかしない。

 そうして開いたそこには僕のキャラクター名、容姿が書き込まれており、さらに簡潔な一文。

『こいつを殺してスクリーンショットをとれば金を出す』

 これが原因だ。昨日ころしたのを根に持っているのだろう。そうして板を下まで読んでいく。そこには追加で条件が書かれていた。

『期限は一週間。最後の日はギルドの全員が集合する』

 これは死ねる。MAMAのギルドにはランカーがたくさんいたはずだ。もし一度でも殺されればその日はずっとなぶり殺しにされてしまう。

 さてどうするか、とそこまで考えたときキャラクターにDOTがかかった。急いで掲示板を閉じハイドを使う、そして解除スキルを使いDOTを解除し、速攻でその場を離れる。だがそこに飛んでくる範囲スキル。それの効果でハイドがはがされてしまう。

 そして飛んでくる魔法を食らい体力が三分の一持って行かれた。僕は急いで背後にいる魔法使いに狙いをつけ、突撃スキルを発動した。続くめまいスキル。そして通常攻撃。魔法使いはこれで落とせる。だがそこに横から邪魔が入る。戦士の攻撃スキルだ。僕はとっさに下がりナイフを魔法使いに投げDOTにしその場からにげだした。

 だが新たな戦士の突撃スキルが飛んでくる。それを回避スキルを使い一度だけミスにする。そしてクールの終わったハイドを使い逃げるのだった。

 何とかにげたどり着いた先は町から出てすぐのフィールドだ。

 ここなら広くて探すのにも時間がかかるだろう。

 なので心置きなく今後のことを考えることができる

 まずはこの一週間をどうするかだ。

 一週間ログインしないのはダメ。殺され続けるのもダメ。いつも通りにPKはしたい。となるとログインするのは決定だ。

 大量のプレイヤーはどうするか。

 逆に考えれば獲物が自分から寄ってきていると考えればいい。だが今回の獲物は強すぎる。一週間後のMAMAのギルドメンバーにはこのままだとなぶり殺しにされてしまうだろう。ならどうするか。

 簡単なのがレベルを上げてしまうことだ。こうすることで自分の強さが上がる。それともう一つ仲間を作ることだ。向こうがギルドでくるのなら自分もギルドを作ってしまえばいい。PKギルドだ。

 だが裏切られる可能性も高い。

――さてどうしたものか。

 僕はパソコンから目を話しくるくると椅子を回転させたあと伸びをする。こうすると気分が一新されるのだ。

 そうして再びパソコンに向かった僕はとりあえずギルドを作っておき、キャラクターのレベルを上げることにするのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ