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きっかけ 1

 プレイヤーキル。PKと呼ばれるその行為はネトゲの世界で嫌われている行為の一つだ。モンスターを狩りダンジョンを攻略する冒険者たちを狩る行為。それは他のプレイヤーの妨害以外の何物でもない。PKをしたものは袋叩きにあい殺されることも普通にある。

 PKは運営から制限をかけられることも多い。PKを繰り返すたびに名前の色が変化したりゲーム内のお店を使えなくなったりだ。

 だがそれでもPKをするプレイヤーは少なからずいる。それだけPKには魅力があるのだ。

 対人戦をこよなく愛する人。ただただほかのプレイヤーを妨害することに魅力を感じる人。相手にむかついたから。など様々な理由があってPKは行われる。

 僕はただ楽しいからPKを行っている。

 PKには種類がある。

 直接プレイヤーを襲うものとモンスターを引き連れてそれをなすりつけるモンスタープレイヤーキルだ。

 直接プレイヤーを狙うものはハイドと呼ばれる姿を消すスキルを使って忍び寄り不意をついて殺したり、ガチガチの戦闘装備で真正面から攻撃を始めたりする。

 ハイド状態からのクリティカル攻撃による暗殺は失敗したときに殺されやすいが、成功した時はあっけなくプレイヤーを倒すことができる。

 真っ向勝負でPKをする場合は見つかりやすく袋叩き似合いやすいが安定してプレイヤーを殺すことができる。

 モンスタープレイヤーキル。MPKではアクティブモンスターとよばれるプレイヤーを攻撃するモンスターを大量に集めほかのプレイヤーになすりつけて自分では攻撃せずにPKをおこなう。

 これは見つかった時アカウントを消されたりとデメリットが何気なく大きかったりする。

 僕はPKをする。理由はとても楽しいからだ。PKをして殺した瞬間。相手がチャットで文句を言っているのを眺める瞬間。ダンジョンのボス戦中に回復役をつぶして壊滅させる瞬間。すべてが楽しい。

 僕のキャラクターは真っ向勝負型にハイドを覚えさせたタイプで万が一見つかっても相手をPKできるような構成になっている。

 黒い布をまといフードで顔を覆い隠していて両腰にはナイフがおさめられている。長身でガタイはよく鎧を着れば戦士に見えることだろう。

 だが職業はアサシンだ。アサシンにはハイドやクリティカルを多く出す攻撃がそろっておりPKに都合がいいのだ。

 戦士のように戦えてアサシンのように暗殺もこなす。そんなキャラクターに仕上がっている。

 だがそのせいで犠牲にしてしまった性能もある。まず回避が圧倒的に少なく肉体で受け止めるようになっていること。防御が戦士より低いため防御面が薄い。それとクリティカル率が純アサシンより低いこと。ハイド時間が短いということ。だ。器用貧乏という言葉が似合っているかもしれない。

 だが僕にはこれで十分だ。PKもMPKも十分にすることができてとても楽しめている。

 僕はPKをするのに決まりを設けている。それは夜の九時半から二時までという時間制限。そして自分より強い相手も見つけ次第PKを挑むという姿勢。そして知り合いでも容赦なくPKするということだ。

 僕のやっているネトゲにはPKの罰則が設けられていなくいつでもPKできるようになっている。これは僕がそういうゲームをさがしたからだ。

 自分でも勝てない相手をどう倒すか、時間内に何人殺せるかなど、とても楽しくやめることなんてできやしない。PKは本当に楽しいのだ。

 そうしているうちに部屋の中の時計が九時半をさし、目覚ましが鳴り響く。

 ――さて今日もPKを始めますか。

 目覚ましを叩くように止めた僕はPKをするためにプログラムの世界に身を投じるのだった。


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