type:4 どういうこと
ほとんど誰も見てない作品を、読もうとクリックしてくださった貴方に感謝の意を評すると共に、今後とも見ていただきますよう、よろしくお願い申し上げたく存じます。
はっきり言って意味のわからない話ですが、どうぞよろしくお願い致します。
「漆黒のバニー?本当にですか?」
「本当だ。まあ、通称だが」
変な名前だ。なんの仕事をすればその名前が通称になるのだろうか。
「そう、ですか」
あまり納得は行かないが相槌をうっておくことにした。
そうしてまた、彼女を注意深く見た。やはりとても美しい人だと思った。
俺は彼女に帰って欲しい気持ちと、あまりにも綺麗なので彼女をこの場に留めておきたい気持ちとが入り交じって、うんともすんとも言えなくなってしまった。
美しい褐色肌と陶器のような艶に、情けないが惚れ惚れしてしまっていた。
しばらくの沈黙が続いた後、彼女が口を開いた。
「何?やっぱり信じらんない?」
「あなたの名前もそうですけど怪獣って、なんなんですか。そんなもの、いるわけが」
俺が薄ら笑いを浮かべながら言った言葉に彼女は即座に反応した。
「右みて、あの、あそこよあそこ」
彼女はその血濡れた甘美な人差し指で右を指した。
右の方へ首を動かした。彼女も動かしたようだった。
嘘だろ、と思った。
「言ったでしょ、怪獣が来る、ってさ」
怪獣がいた。紛うことなき怪獣がそこにいた。遠くにいるので小さく見えたが、高層マンションをゆうに超える高さであることに気がついた時、急に現実味を帯びてきて、段々と寒気がしてきているのを感じた。
突然轟音が響いた。地響きが凄かった。怪獣が歩いたようだ。
「マジ…?」
「マジです」
俺は体を動かそうとした、動かせなかった。
また頬を摘まれ動きを封じられた。
彼女は空いている方の手を使って床に落ちている血を俺にバシャバシャっと豪快にふりかけてきた。
「ぐうぁぐぅ、な、なにするんですか!やめて、うわっ!」
「あれは血が苦手、血を身体中につけてないとあなたも食われる」
それにしたって何か前に言ってくれたら良かったのに。まあでも、こんな美人に血をかけられるのなら、まあ、別にいいかと思った。ひとしきりかけられたあと、頬をつねるのをやめてくれた。
血の鉄に似た匂いが身体にまとわりついて、鼻をつまんでもまだ匂うぐらいに臭かった。
怪獣はうるさい足音を立てながら近づいて来ている。
「まあ、今はあれが消えてくれるのを待つしかない。辛抱してくれ」
あれ─怪獣が消える?
あれは消えるようなものなのか、それとも姿をくらますという意味での消えるということなのか分からなかった。
「あれは、消えるものなのですか?」
「ああ、あれは実態がない。心配するな、もうすぐ来るはずだから」
彼女は頭上に顔を見上げて、太陽光に眩しさを感じたようでその美しい目を細めながらも微かに笑ってみせた。
「ほらきた。おい!遅いぞ!ブルジョワ!」
俺も上を見上げた。若そうな男が空高く舞っているのが見えた。スケーターみたいに体を屈ませながら降下している。
パラシュートもないが、あの人は生きて帰れるのだろうかと思ったが、彼女の顔を見るに多分大丈夫なのだろう。
「うるせぇ!バニー風情がよ!」
「ああん!?シャバの人間巻き込ませたのはお前だろが!」
「おお?やるかー!?」
早速喧嘩が始まったようだ。男の方はまだ空にいたままなのに。
全く何が起こっているのか分からない。
読んでいただきありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。




