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勇者パーティーを追放されたい勇者たち  作者: 文月灯理
第一話 急募、勇者パーティから追放される方法
5/7

魔族領

「ふむ、先遣隊がやられたか」



「はい。報告班より、大爆発によって全滅したとのことです」



 秘書からの報告を聞き、王は──



「まあいっか」



 非常にあっけらかんとしていた。



「あいつらほぼ独断だったし。報告班に後を追わせてなきゃ無駄死にもいいとこだよ」



「魔族領は実力主義ですから。功を焦ったのでしょう」



「んで、連合国の勇者はどんな感じ?」



「特化型を四人集め、パーティ形式で活動しており、あまり隙がないとのことです」



「なるほどね。そうやって不測の事態に対応できるようにしたのか。流石多種族国家、人材が豊富で羨ましいよ」



「次の手はどうしますか?」



「そうだね。とりあえず全部の国に先遣隊出して情報収集。魔王の予言が出たってことは、どの国も勇者を派遣してくるでしょ」



「メンバーはいかがなさいますか?」



「死刑囚に恩赦を条件に募集して。その後ろから報告班で尾行すればいい」



 ようするに、死刑囚を捨て駒とする、ということだ。



「了解しました」



 一礼して、秘書は玉座の間から離れる。



 そして、一人きりになった玉座にて。



「……いやほんと、どこの誰なんだよ」



 独り言を呟いていた。



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