第1章 始まり
初めての投稿ですが、出来るだけ時間が開かない様に頑張ります!!
退屈だ。流れるような日々の中、特に何をするわけもなく淡々と日々を過ごす。そんな日常を十六年も続けば何か刺激を求めるようになることは当然なはずだ。
まず、最初の頃は人を殺そうかと思った。しかし、それはあまりにも短絡的すぎる。他人の命なんてどうでもいいがこのことを家族や友人が知ったら非難されるし、「人生に刺激が欲しかったから人を殺した」なんて中学生がやりそうなことでとても幼稚な考えだと思った。
ではどうするか?考えに考えた結果そのことを正直に親父に相談した。親父はそんな考えを持っている俺を何故か叱ったり、非難したりしなかった。そして親父はしばらく考えたのちある場所を紹介してくれた。なんでも生まれてから会ったことのない祖父の家だ。祖父はとある裏の世界で有名な人物で祖父なら俺のこの退屈な日常を変えてくると言い、俺は藁にもすがる思いで祖父の家に行ったのだ。
初めて会った祖父の印象は「怖い」の一言だ。目が細くこちらを睨むような視線、白髪が年長者特有のただならぬ風格持たせてまるでヤクザの親玉のようだった。いや、本当はヤクザじゃないかと心配したが俺の顔を見て考えを読まれたのか「なにを考えておる、わしはヤクザじゃないわ」と凄みのある言葉で言われた。
俺は祖父の家に上がらせてもらい、祖父に用件を話した。すると祖父は何か考え込み「こっちに来い」と一言俺に言ってこの家の書斎に連れて行った。そのたくさんの本の中祖父は俺にある本を投げ渡した。その本のタイトルは『魔術基礎学』と書かれてた。
これが俺と魔術のはじめての出会いだった。
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「おお、勇者たちよ!!今こそ世界を救うのじゃ!」
「「「「おおお!!!」」」」
なんだこれは
一時間前〜
「では、皆さん気をつけて帰ってくださいね〜」
午後の授業が終わり、クラス全員が帰ろうと荷物をまとめている時それはきた。
「先生!!なんか外が光っています!」
ん?どったの?
午後の授業を寝ていた俺だがいつも以上に教室がうるさいことに気付き頭を上げた。すると、窓から強い光が差し込み学校をいや、教室を照らしている。
「っ!何ですかあれは!!?」
平田 舞子ことまいちゃん先生がすごく驚いている。まいちゃん先生、驚いた顔もかわいいな〜、と思いながら俺も窓の外を見た。
「おっ、これはこれは」
窓の外には魔法陣があるではないですか。しかもこれは長距離転移系、術式からは転移先の座標が読み取れないけど多分、この世界の魔術式じゃないね。明らかに無駄が多い。魔法陣もおざなりだし魔力のムラが多い、何より教室を囲うほどの魔法陣だからかなりの触媒を使っているだろう。はあー、ムカつくなこの魔法陣。ガキのお絵描きですかね?
「先生ヤバいです!!どんどん光が強くなっていきます!!」
「皆さん!!危険ですから離れないで固まっていてください!!」
「キャーーーッ!!助けて!!」
「ヤバい!早く教室から出るぞ!!」
「まてよ!置いていくなよ!!」
あらあら、みなさん混乱しておるではありませんか。そんな騒がなくても死にはしねえよ。……多分。
大丈夫だよなこの魔法陣適当だから爆発しそうだな…。…ちょっとだけいじっておくか。
「魔術式改変。術式不備を修復、魔法陣の魔力量を一定量に変更。範囲を半径18mから15mに調整し、魔術形式を第三型に変更。術式継続」
う〜ん、ぶっちゃけヤバかったな。修復する箇所多すぎて100%の確率でエクスプロージョンだった。まあ、俺は別に例の爆裂魔じゃないからしっかり直したけど。
そして直された魔法陣は正しく起動されて俺たちのクラスは光に包まれて消えていった。
現在
さて、今の状況をまとめると俺の予想どうり元いた世界の魔法陣ではなかった。俗に言う異世界転生…いや、異世界転移の方か。とにかくご丁寧にこの世界は魔王によって支配されかけていて、それを何とかするために俺たちのクラスは呼び出されたらしい。まさにな○う、なろ○小説のようなクッソテンプレ異世界だった。話を聞いた他の奴らもノリノリになり収集がつかなくなった。
「それでは勇者たちよ、まず自分たちのステータス確認するのだ。ステータスプレートの開き方は『ステータス』と言えば目の前に開かれるぞ」
クラスの奴らは次々とステータスと叫けんでいった。さて、俺のステータスは
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坂井 侑斗
Lv1
HP1000/1000
MP??/⁇
SP500/500
AP540
DP500
スキル
魔法破壊
魔力衝撃
剣技能
銃技能
異空間倉庫
固有スキル
魔術分解
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う〜ん、変わんねえな。元いた世界と同じ技能で、能力も上がっているわけではないな。どういうことだ?これだと他の奴らは一般的な能力のまま魔王退治に生かされる訳だが…それはあまりに酷ではないか?暴力すらしたことのない子供が人外の生物と戦うなんて「見ろよ!俺に槍技能がある!」「まって、私に回復があるよ!」「それより、俺は火と風の魔法が使えるぜ!」…あら、みんな以外と武道派なのね。
「言い忘れておったが、おぬしらは召喚されたことにより我らとは違う能力を持っているのだ。たとえ同じ技能でも我らとは格が違う、たとえそなたらが子供でも魔族とも対等に戦えるだろう」
あ、やっぱりそういうシステムなんですね。
「あの、質問いいですか?」
「なんじゃい」
「呼び出されたばかりでなんですが、元の世界には帰れるのですか?」
「魔王を倒せば異界の門が開くから、帰りたかったら帰ってもよし、残るもよし。好きにしたら良いぞい」
「まいちゃん先生、そんな焦んなくてもいいっしょ!適当世界救ってのんびり過ごしましょうよ」
「そうよ!この世界にいれば勉強とかしなくていいじゃん。ねえ〜、まいちゃん先生一緒に残ろうよ〜!」
「そんなこと言っても親御さんたちが心配しますよ?私には皆さんを無事に帰す義務があります。でも、それにはその魔王(?)さんを倒さないといけないので皆さん協力してくれませんか?…ですが、戦いたくない子は無理に戦う必要はありません。それでいいですよね?」
「うむ、わしも別に強要しているわけではないからな。戦いたくなくてもこの城に残ることは許可しよう」
oh…,いつのまにか世界救うことになった。めんどくせえな。俺はこの城に残るコースで行くかry「待ってくれみんな!!」…後ろを振り返るとクラスの陽キャの頂点、高坂 司がいた。
「俺は『真の勇者』という称号を持っている。この称号はみんなを正しい道に導くことができ、能力を高めることができる。確かに、この中に戦うことが怖い人もいるかもしれない、逃げ出したい人もいるはずだ、でも!俺がいればみんなを正しい道に導き必ず魔王を倒すことができる!みんな俺についてきてくれ!」
「「「「「おおお!!!」」」」
……は?いやなんだそのカスみたいな演説。そんなんでみんなついて行くの?みんなさー、一時のテンションに身を任せたらダメだって!絶対後悔するよ!俺なんか知り合いのA子に「坂井君っていい人よね」って言われたくらいで告白して爆死したからな。話変わるけど女子のいい人ってなんも特徴のない奴が言われる言葉だからな。世の男子勘違いすんなよ。
てかまて、俺ナチュラルに城に残ることはできなくなったじゃん!何してんだよ高坂!おまんフザケンナ!
「では、高坂さんみんなをまとめる『勇者』になってください。皆さんも出来るだけ危険なことはしないで下さいね」
「「「「はーい!!」」」」
もういいや、俺だけ帰ろう(泣)。あの術式も覚えたからぶっちゃけ魔王倒さなくても帰れるんだよな。そう思い、隠れて魔法陣を描こうした時
出会ったのだ
バタンッ!!!
「父上!!どういうことですか!」
退屈で無色な日常に
「私が魔王を倒すのではなかったのですか!!」
色を付けてくれた太陽の様な少女に
書いてて思ったんすけど、結構恥ずかしいですね(笑)