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第8回 自作チートをするための資料がこの1冊に

本題:この世界が消えたあと 科学文明のつくりかた

出版社:河出書房新社

著者:Lewis Dartnell

訳者:東郷 えりか

定価:2300円+税

お薦め度 4


一言紹介

この1冊があれば自作チートのネタをしばらく賄えます。

内容

 今この瞬間、某世紀末のように世界が文明崩壊した場合、どのようにして文明を再構築するか、その手引きとなっています。


 使えそうな部分をざっと抜き出すとするなら

第3章 農業(P62-88)は土壌から農耕具、四輪作法、肥やしなど

第4章 食料と衣服(P89-113)では食料の保存方法(乾燥や塩漬けなど)、穀物の使い方、紡績

第5章 物質(P114-134)は身近な燃料、石灰、石鹸の作り方など

第6章 材料(P135-156)は粘土から煉瓦、石灰モルタル・コンクリート、金属(鉄)、ガラス

第7章 医薬品(P157-177)は衛生に関する事

第8章 動力(P178-199)は水車・風車

第9章 輸送機関(P200-222)は帆船や馬車についてチョロッと

第10章 コミュニケーション(P223-245)はインク、印刷、通信機

第11章 応用化学(P246-267)では火薬の作り方、写真や水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、窒素肥料などの作り方

第12章 時間と場所(P268-290)は時間と場所の把握について

第13章 最大の発明(P291-308)は計量方法について

が大まかに記されています。


お薦め&難点

 舞台設定が今の世界が崩壊した後のため鉄など金属の入手方法を「廃墟から用意に探し出せる」としているが、『鉄鉱石からの製錬方法』と『鉄の製錬用の高炉』の簡易図解とその使い方も説明されている、これはサバイバル系の本ではあまり見ることができない情報である。


 あくまでも序章で

「本書は生存者のための手引書だ。単に大破局のあとの数週間を、生きながらえることを念頭に置いたものではなく──サバイバル術に関する手引書ならすでに多数書かれてきた──むしろ、科学を応用した技術を使い高度に進んだ文明の再建を画策する方法を教えるものだ。」(P8)

と書かれている通り、この本は文明を復旧させるための本であるため、狩猟採集に関する情報はなく、保存食の造り方は塩漬け・砂糖漬け・酢漬けにしろ程度しかない。

 しかしそういった情報は確かに他の書でも多く触れられている。


 ある特定の情報を深く知りたいのであればこの書は情報不足ではある。

 それから書かれている情報の深さ・分かりやすさ・実行しやすさなどにも全体的にムラがあるため、本来は3をつけるところだが、十分な技術がない世界を想定している手引きはあまり存在しないため、評価を4とした。


 知識欲を満たしたい人には物足りない、しかし異世界に1冊だけ持ちこめる条件であれば一考の余地がある1冊である。

 この本における最大の萌えポイントは2回ほど登場してくる筆者の奥さん。

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