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第13回 「都市の不名誉な人」について知りたい人へ

本題:中世のアウトサイダー

出版社:白水社

著者:Franz Irsigler / Arnold Lassotta

訳者:藤代 幸一

定価:4800円+税

お薦め度 4


一言紹介

 幅広い被差別層の暮らしを紹介する1冊

内容

 乞食やハンセン病患者、大道芸人や藪医者、魔法使い、占い師、狼男、ジプシー、そして娼婦に刑吏(死刑執行人)、と実に多様な人々の境遇にスポットを当てた1冊。

「本書は十四世紀から三十年戦争(一六一八 ─ 四八年)前夜までの、古事記、大道芸人、娼婦、死刑執行人に代表される社会の下層階級の実態を、もっぱらケルン市において鋭くえぐりだそうとする。」(P341)


お薦め

 狭い一都市おける解説にはなっているが、その内容は充実している。

 たとえば第九章 娼婦(P217-276)においては納めていた税の額(P219)から料金(P262-264)について触れられているし、浴場が果たす役割(P117-126)や死刑執行人の『中世後期と近世初期になぜ切り損じが起きたか、その根本的理由(P301-303)』などについても触れられている。

 目次の段階でどの職業にスポットを当てているか、何が書かれているかが推測しやすいため、さらに罰金額なども具体的な数字が書かれているため資料としての価値は高い。

 文体も非常に読みやすい。


難点

 その内容が暗いため、確実になろう向けの内容ではない。

 また、ドイツのケルン市の資料で書かれているため、一般的な資料として扱うことは難しい。

(しかし、一都市の資料だけでA5判で本文339ページを書きあげているため、局所的な資料としては信頼できるはず)



 よほどのダークファンタジーを描こうとしているのでない限り薦められず、またこの本を参考として感想欄が荒れても責任を私はとらない。

 しかし、乞食に関して書かれた本では読みやすい1冊です。

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