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  作者: 多雨
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不変の森

森の木々は

まよいこんだ人間になど

みむきもしない

かれらの無関心さが

わたしにはとてもここちよかった


ここは、昼も夜もない森


木々は

梢の葉をゆらしながら

ほの暗い影をおとしている

風がふくたびに

しずかなざわめきが

わたしの周囲を

頭上を

通りすぎていく


道はどこにもなかった

森の木々は

なにも教えてくれない


わたしは

暗いほうへ進んだ

こっちが森の奥にちがいない

下生えをふみしだく

足音が

耳ざわりだったけれど

かまわず歩きつづけた

もっと奥へ

もっと暗いほうへと


ああ

木々がざわめいている

あれは

かれらの声だ

人間には決してわからないことばで

語り合っているのだ


ここは、昼も夜もない森


わたしは森のなかで

ひと休みすることにした

下生えに

なかば埋もれるようにして

よこたわる


空はみえない

木々の梢の葉が

どこまでも

重なりあって

そのむこうはなにもみえない


風がまた

通りすぎていく

木々の

ざわめく声をききながら

わたしは

しずかに目を閉じる――

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