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GAME LIFERS  作者: 崩れた高級ケーキ
8/11

EIGHT GAME

三人が試合へと進んでくと、選択画面が映る。武器が並んでおり、他には速度アップ、攻撃アップ、防御アップの三つがあった


「えっと、何すればいい?」


「ここはつまり……いや、真央に任せる」


「え、私に?」


「礼途だよ!……あ」


この一瞬にして、真央と礼途の本名が、こうも簡単にバレてしまう


「あ、そういうこと!ごめん、やばい、聞かれてたよね?えっと、これは違うくて……」


「よし、紛らわしい名前にするから悪い。礼途、お前が戦犯だ」


「俺か?俺の本名くらい真央に比べれば大した事ないが、真央の本名はまずい……こうなれば、みかんを消すしかない」


「だ、大丈夫だよ!人には言わないし。それに、アメンボっちとも三年の付き合いだし、信頼してほしい!なんて」


「いや、完全に俺が悪い。まさか、この俺がミスをするなんてな」


「いや、私が悪いよ。言ったのは私だし」


「俺の名を言ったのは明里だ」


「よし、この話はここまでだ!それより、選択画面が終わる!」


残り十秒と表示されていた。明里は真央の横から慌てて操作をし、選択を終えた。武器は遠距離にまで届くライフル二種と、近距離までしか届かないショットガン二種があった。明里が選んだのは『ショットガンB』と『ライフルA』の二つ。加えて能力は攻撃アップを選んでいた


「えっと、礼途はなんて呼べばいい?」


「チュロスと呼んでくれ。真桜」


なんか可愛い


「チュロス……呼びにく。お前、明らかにチュロスって男じゃないよな?」


「黙れアメンボ。というか、お前アメンボみたいに静かじゃないだろ。そういうことだ」


「私は大人しいだろ?なあ、真桜?」


「えっと、それはない」


試合が始まろうとしていた。広いフィールドであり、三人チーム、合計三十人が円形のフィールドで戦う


「ちなみに、ふつうに敵は強いから気をつけろよ?」


その言葉で明里も気がついた


「そうだ、そう。ゲームってのは基本、同じレベル同士で試合が組まれるわけで、初心者と上級者が組んだ場合は、上級者のレベルに合わせられる。礼途の普段戦ってる敵の強さになるから、相手はかなり強いはずだ」


「みかん、真桜、俺の指示で動いてくれ」


「おけおけ!チュロスくんに任せるよ!」


「わかったけど、私ほんとに何も分かんないよ?というか、これが初めてだよ?」


「何も問題はない。このゲームはステージが円形であり、プレイヤーは全員端に配置される。そこから中央へ向かっていき、敵を多く倒すか、最後まで生き残るかの二つが勝利条件。回復アイテムは、マップに散らばる赤い箱を開くと出てくる」


「なんとなく、分かったけど、二チーム勝者がいるの?」


「そうなる」


礼途は前へと進んでいく


「試合ごとにステージが変わるんだが、今回の森のステージは木が多い。つまり隠れられる場所が多いから、他よりも警戒する必要がある」


「真桜ちゃん、大丈夫だからね!私が全員倒すから!」


「倒すってことは、倒した数で勝利するってことですか?」


「それは……礼途くんに訊いて」


「今回は正面からやり合って勝てるメンバーじゃない。なるべく避けつつ行く。生き残りで勝利を目指すなら、最後まで敵に見つからないようにし、回復を多く温存しておくのが大切だ。回復が多ければ、最後の勝負に勝ちやすい」


「最後の勝負?」


「つまり、俺らは相手が最後の一チームになるまで生き残るわけだ。その残ったチームに勝たないと、生き残れないだろ?」


「分かった。でも、ずっと隠れてて面白いの?その、ゲームとして」


「見てれば分かる。隠れるにもすることは多いからな」


みかんのアバターは長い橙の髪をしており、名の通りだった。少し進むと、礼途は立ち止まった


「どうしたの?」


「敵を見つけた。せーので赤髪を撃つ」


「合わせるよ!」


合わせる?

分かんないけど、とりあえず赤髪を撃てばいいの?


「せーの」


三人は一斉にライフルを放つ。みかんはアサルトA、礼途はアサルトBを持っており、BはAよりも連射が遅いが、ダメージは大きい遠距離向けの銃となってる。真央も撃つが、一撃も当たっていない。敵は箱を置いた


「当てれなかった」


「大丈夫、240与えたから、相手はそのまま引いていく。こうやって攻められない為に先に攻めるってのも、一つの戦術だ」


「攻撃は最大の防御ってことだ」


「なんか、すごいね」


少し面白いかも 


「よし、早く中央に行くぞ」


HPは体力アップをつけていなければ、300。つけていれば1.1倍の330になる


「さっきのやつが撃ってくる可能性もあるから、なるべく木や地形で身体を隠しながら進むのがベストだ」


続けて礼途は話す


「マップは端のほうから崩壊していく。だから余裕をもって中央に向かうのが強いとされてるが、そこまで急ぐ必要もない」


「崩壊って、そんな物騒な」


マップ端は次々に壊れていく。三人がしばらく歩くと、真央が赤い箱を見つけた


「あれって回復のやつ?」


「ようやく見つけたか」


「ようやく?」


みかんが説明する


「実は、もう何個かあったんだよね。でも、最初は気が付かなくて当たり前だよ。だって、操作とか敵とかでやること多いもん」


「そうなんですね。精進します」


「てかタメでいいよ。アメンボっちと三つしか年変わらないし、たぶん同い年でしょ?」


「はい」


「というか、ゲームに敬語なんて不要だ。そんなですます言ってる暇があったら、状況報告をすべきだ」


「礼途の話すことも間違ってはないが、大会とかの話だな。カジュアルな場では使ってるやつのほうが多い」

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