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GAME LIFERS  作者: 崩れた高級ケーキ
2/3

TWO GAME

真央は椅子へと座り、その画面を前にする。全くの素人であり、過去にキーボードマウスを触ったのは学校の授業くらいだった


「よし、まずはKBMを持て!」


「……なにそれ?」


「キーボードマウス」


言わないだろ!そんなこと言わないだろ!

明里がゲーム好きなのは知ってたけど、かなりやり込んでそうな貫禄がある……。


「このゲームって長いの?何面まであるの?」


「終わりなき対人ゲーム」


「はえ?終わりなき?」


真央は耳を疑った。ゲームというのは、ボスを倒して終わる、そんなものだと思っていたからだ


「ちなみにこれは、レアアバターな」


「アバター?なんか知らない言葉ばっかり使うけど、ほんとに明里と同一人物?」


「アバターは自分の使うキャラクターのこと。私はいつもの明里だぜ!」


明里は真央の横から、マウスとキーボードを操作していた。そしてロード画面が映ると、明里はキーボードマウスから手を離した


「とりあえず、練習モードをやろう。簡単なチュートリアルをするだけだから、簡単に熟せるぜ!」


「簡単簡単連呼するな!」


真央が画面を見ると、キャラクターの背中が映る。レアアバターと言う割には装飾も地味であり、黒い帽子を被った、ただの女だった


「これ、レアなの?」


「四年前にリリースしたゲームで、そのときに配布されたやつ。当時は人気のゲームじゃなかったから、これを持ってる人は少ないぜ」


「へえ……それで、これどうするの?」


アバターは全く動かない


「あれ?コントローラーとか使うんじゃないの?ほら、キャラクター動かすやつ」


「キーマウ勢はキャラコンが難いんだよ!ちなみに、Tキーで前行けるから」


「キーってなに?リモコンのTボタンを押せばいいの?」


真央はパソコンを知らないのか?

キーくらい使わない人でも知ってるもんじゃないのか?


「キーボードの!だ」


真央はTボタンを探していた。明里はTキーの上に指を置く


「ここね。これ命より大切なやつ」


「命って、命よりって、命……」


もういちいち反応するのも疲れた


真央が人差し指でTキーを押すと、キャラクターが前へと歩いていく


「おっ、歩いた」


「次はTを押しながらDキー!ちなみに、Tは中指で押すこと。でないと、Dが小指で押しにくい!」


DはTの左下にあり、真央は中指でTを押しながら、薬指でDを押した。すると、キャラクターは前へと走っていく


「え!なに?早い!なに?どうなってるの?どうすればいいの?」


壁にぶつかりなら、ずっと前へ走っていた


「よし、とりあえず移動キーを教える」


「移動キー?」


「前後左右に動くキーのこと。ちなみに、左と後ろを同時押しすれば左後ろに行くし、前と右を同時に押したら右前に行く」


「前と後ろを同時に押したら?」


「動かない」


その後、移動キーの説明をした


「移動キーに慣れることは、とても大切だ。すぐに後ろに行けなかったらデッドだ」


「デッドって死ぬって……って、人死ぬの??」


「別に血は出ないから大丈夫!」


人を殺すゲームって楽しいの?

というか、ふつうに人が可哀想な気もする


真央は慣れなくも、Rキーの左はすぐ押せるよう指を置いていた。走るDキーも少し迷うが、早く押せるようになってた。真央は既に十分ほどキャラクターを動かしており、少し慣れてきたからか、あることに気がついた


「ね、待って。右キーが数字の4って、押しにくすぎる!てか、後ろキーもEで覚えにくいし、このゲーム初心者に優しくない!」


「私がやった設定だけどな」


「え?」


「自分で、好きに設定できるから、人の配置……つまりキーの割り当ては使いにくい!ってなるんだよな。ちなみに、前進キー以外の移動キーは、左右どっちかにまとめて配置したほうがいい」


「後ろと左右の三つ?」


「イエス。人差し指は別のことに使うから、移動キーを押してる暇はない!!とはいえ、私の配置だから、真央も自分ですることがあったら、自分の気に入る配置にした方がいい」


自分の気に入るね

よく分かんないから、明里の配置でいいや


「真央!こっからは敵が出てくるから、頑張れ!よし、PvBだ!」


「え、なにそれ?」


「プレイヤーVSボット。いや、たぶん言ってるの私だけだけどな。よし、今のは忘れろ」


「うん、忘れとく」

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