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大団円

 光陰矢の如し。

 烏兎匆匆。

 月日に関守なし。

 歳月人を待たず。

 サーシャは直ぐ育つ。


 ということで、とうとう私は18歳になった。

 本当に月日が経つのは早いもんです。ケケケ。


 おじさんの食堂はリーブン君が継いだ。

 もちろん未だにおじさんもおばさんも食堂で働いているんだけどね、生前贈与?そうすると税金を払うのが低額になるということで、早い時期にリーブン君に継がせたのだ。

 日本の様だね。


 で、私はそこの料理長だ。

 そして私は未だにこの家に住んでいる。

 正確に言えば、この家の隣の土地をリーブン君が買って店の部分を広げ、その広がった裏庭の一部を私が購入させてもらい、家を建てて住んでいるのだ。

 ダラスお兄ちゃん、いえいえ、今や16歳年上の夫となったダラスと、その家に住んでいるのだ。

 おほほほほ。


 養子縁組というシステムの無いこの世界、引き取って一緒に育てても実の兄妹でなければ結婚できるのだ。

 シンプルな法律しかないから出来る力技だね。おほほほ。


 お店に関しては、本当は別の店舗を立ち上げて、そこを2号店にして、私がオーナーという案も出たのだが、如何せんお客が多いので今のお店だけでも人手が足りない。

 2店舗に人手を割くより、全員でこの店を盛り上げようと言う事になったのだ。


 オーナーはリーブン君。

 料理長は私。

 ウチの旦那様は未だに役所勤め。

 所謂ダブルインカムだよね。

 うっしっしっし。

 どっちがポシャっても、生活は出来るという心強い布陣。

 ましてや今やダラスは相当上の役職になっているので、給料も高い。

 ラブリ~♪


 まぁ、どっちにしても役所は普通の御勤めより終業時間が早いので助かってるんだよね。

 だって、家、双子が昨年生まれちゃって、子育ては年季の入ってる私のダーリンが主になってやってくれてるからね。


 実は私たちの結婚は、そこへ行きつくまでが大変だった。

 まず、マリアおばさんなんて、妹に恋慕する様な子に育てた覚えは無い!と何故かダラスお兄ちゃんだけを叱ったけれど、ダラスお兄ちゃんは私に恋心を抱いていたわけじゃないと思うんだよね。

 私は小さな時からしっかり恋心だったんだけどね。

 ウピw


 例の元カノの時、結婚して離れ離れになるのは自分の子供を手放す様な、体の一部を切り離す様な、そんな風に感じていたらしいけど、元々血が繋がっていないのに、子連れの結婚を望む奇特な女性とは知り合わなかったのと、こっちに恋心があったので、めいいっぱいモーションをかけて、最後には「うん」と言わしたったw

 次に大変だったのが、「うん」と言わせるまで結構時間が掛かっちゃったので、途中、本当に一緒になれるのかどうかハラハラした時もあったんだよ。

 ダラスに私を女性として認識してもらうまでが長かった!

 えへへへへ。


 年が離れているのと、基本あっちが気持ちの優しい人だから、家はかかあ天下で喧嘩はめったに起きない。

 がっつり胃袋も掴んでるので、浮気も無い。←これ大事!


「相変わらずお前は好き勝手にダラスを振り回してて、元気でよろしい」とはパリスお兄ちゃんの談。

 え?私、そんなにダラスを振り回してるっけ?

 ああ、そう言えばそうかもね。

 年が離れていて良い事の一つは、年下の方が多少我儘を言っても我儘ととられないことなのだよ。ふふふ。


 こっち側の懸念事項としては、見目の良い旦那を持ってる事かな。

 未だに虫が寄ってくるのが嫌なんだよね。

 でも、私自身が一見涼し気に見えるダーリンの見た目も好きなんだもん、不細工であってほしい訳じゃないから多少虫が寄って来るのは仕方無いよね。

 もちろん全力で追い払うけどねっ!


 そう言えば、最近生まれたパリスお兄ちゃんの所の子供、結構家に預けて来るんだよね。

 あそこの嫁さん専業主婦のハズなのに、一度夫婦だけでデートしたいからと家に子供を預けたら、いつもこっちに来たがる子になったらしい。

 保育料、もらうぞ~って言っても、面倒を見てるのはダーリンだけどね。

 あはははは。


 兎に角、ダラスお兄ちゃんと離れなくて良くなって、私は万々歳。

 この恋心が家族への安心に変わって、子供たちが大きくなり巣立って行った後も、ずっと仲良く一緒に居れれば最高!

 足が覚束なくなって、お互いの手を取って杖替わりに歩く。

 そんな夫婦になろうね。

 これからも一緒に居てね。ダラスお兄ちゃん♪ 

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