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DAY 12
今日は皆で集まることは無かった。
真衣ちゃんは指輪を無くして落ち込んでいるし、無くなった謎がまだ解けない。
なんとなく気まずい雰囲気が流れていた。
そういうことで、沙耶香の部屋で私と沙耶香の二人だけでお茶会をしようということになった。
隣の沙耶香の部屋は滞在中に何度も入っていたので、新鮮味は無い。
綺麗に整えられた部屋は几帳面な沙耶香の性格がでている。同じような部屋なのに皆それぞれ部屋の雰囲気に性格がでていておもしろい。
沙耶香はフォションのアップルティーフレーバーのティーバックを二つのコップに入れ、
沸いた湯をコップに注いだ。
「なんか気まずくなっちゃったよね。真衣ちゃんの指輪無くなって」
アップルティーのいい香りが漂ってきた。
「確かに。なんで無くなっちゃたんだろう。あの状況で無くなることの方がおかしいよね」
そう言いながら昨日の夜の状況を思い出す。
突然指輪が無いと言い出した真衣ちゃん探したけど、どこにも無かった。不思議だ誰もあの部屋からでていない。
「あの状況で無くなる方がおかしくない? 実は真衣ちゃんは元々指輪を置いて無かったんじゃ無かったのかな? 私、真衣ちゃんがなんか怪しい気がする」
「はぁ? なんで? なにが怪しいの」