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デブとブタ  作者: コヨコヨ
9/16

科学実験部

「まあ、お前がグデーってしてるかしてないかなんてどうでもいいんだわ。さっさと始めるぞ。今日は私の科学実験部のオリエンテーション+実験を始める」

「はい!」

「矢部君返事が大きくてよろしい」

「ありがとうございます!」

僕は置いてきぼりですか…

「まずこれを見てくれ!」

そう言って、出雲先輩のパソコン画面を見せられる。

そこには、出雲先輩と知らない先輩たちが生徒の前で何かを発表している。

「これは去年の3年の先輩と1年のころの私だ。文化祭で研究したことを発表しているところだ。去年はクロマトグラフィーによる有機化合物の分離実験の発表を行ったんだ。滅茶苦茶楽しかったな~。それでそれで…ということになったんだよ」

「へ、へー」

話が難しくて、途中からよく分からなかった。

大丈夫かな…

「出雲先輩、なんか脱線してませんか?」

「おっとすまない、研究と科学のことになると止まらないんだ、え~と、初めから難しい研究はやるつもりはない初めは中学の頃の実験をおさらいしよう」

そう言って出雲先輩が持ってきたのは大きめの水槽と試験管、線香に何だろ…水素と書かれた缶を持ってきた。

「本日、君たちにやってもらう実験は水上置換法だ!」

「あ、懐かしい…中学のころにやったやつだ」

「そうなの、僕は覚えてないや」

「簡単にこの実験の原理を説明するぞ、水槽に水をためるその中に試験管を入れる、この時試験管内に空気が残っていないことをしっかりと確認すること。そして、この水素缶にストロー上のものを刺して、水中で水素を出す。すると、水素は水に溶けにくいから気体が試験管内にたまるこの時、試験管のお尻を上の方にしておくとやりやすいぞ。最後に火をつけておいた線香を水中から取り出した試験管に入れると…炎が激しく燃えるのだ。これは、水素が水に溶けにくい性質を使った実験方。水素以外の酸素や二酸化炭素でもできるぞ…ただアンモニアなど水に溶けやすいものは危険なので使用しないこと、ではこの実験を矢部君にやってもらおう」

「は、はい!頑張ります」

「池田君は矢部君のやっていることを、しっかりとノートにまとめること、実験手順、実験器具、どうしてそうなったかの考察と実験結果、最後にまとめと感想を添えたものを作成してもらう。

最後に2人で協力し、素晴らしいレポートを作ってみてほしい。

初めてなのだから、あまり口出しはしないもちろん、危ないことがあったらすぐに止めるから安心してくれ。

実験は失敗がつきものだ、失敗したらどうして失敗したのかレポートに書けるだろ、つまり失敗も実験のうちだということだ。

「は、はい。できる限りのことをします」

「それでいい」

そうして僕たちは初めて、科学実験部の活動を行った。


実験は比較的簡単だったのですぐに終わった。

「良し、では後は2人でレポートを完成させて私に提出すること。明日までの課題な…では、次に文化祭時に発表する実験の話をしよう。実際まだ決まっていないのだが、候補はある、色素増感太陽電池の使用実験…ブロッコリー内の鉄分量測定…etc」

「あ、あの~あまり難しくないのが良いんですけど…」

「何を言っているんだ、池田君…実験は難しいほうが面白いじゃないか」

「それはそうですけど…」

「まだ、文化祭まで時間がある…君たちも何かやりたい実験があったら何でも私に相談してくれ」

「はい!分かりました」

「では今日の部活はここまでにしよう、お疲れ様」

「お疲れさまでした」


「それじゃ、池田君この後、メックでレポートの作成しようよ」

「そうだね、僕だけじゃ難しそうだし」

その後、メックにて順調にレポートの作成を終わらせ、帰宅後に気が付いた。

「あれ、さっきのめっちゃデートっぽくね。いや別にデートではないか部活の延長線上だし…いつかできるかな」


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