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15旅立ち

俺は今、イステナ様へのお祈りの最中だ。

俺「教育IDの利用者権限初級を取得できました」

イステナ「おめでとう。がんばりましたね」

俺「ありがとうございます。一区切りついたので、明日、町に出ようと思います」

ユートの復讐が終われば町にでる予定であった。

だが、魔法の学習を始めてしまった。

優斗は魔法学習を優先したかった。

そこで、イステナ様とも相談し、町にでるのは一区切りをつけてからと決めていた。

イステナ「分かりました。

優斗は絡まれ体質なので心配です。気をつけなさい」

俺「俺、対策立てたので、大丈夫です」

イステナ「対策ですか。どんな?」

俺「俺、見た目が十歳なんで、なめられるんだと思います。

誘導で15歳くらいに見えるよう練習しました」

イステナ「(ふふ)がんばりなさい」


俺は復讐神使徒全書と金貨1万1千枚(代官家から盗んだもの)をイステナ様の空間で預かってもらった。

旅に持ち出すには危険なのと重すぎるからだ。

金貨など1万枚で30Kgもある。

持ち運びには根性がいる。

俺が行こうとしている町はイステ市、イステ市は街道が交差する流通の要所。

イステ市に出る方法は2つある。

1つは東に向かい、ナジ村経由で街道に出て南下するルート。

もう1つは南の間道に出て、間道を南下し、ぶつかる街道を東進するルート。

俺は間道を南下するルートを選択した。

ナジ村はいろいろあって、気が進まなかった。

行程は2泊3日、3日目の昼頃、到着できる。


旅の荷造りをしたら二十Kg位になった。

荷物は替えの服2着、食料3日分、毛布、金貨1千枚、その他もろもろ。

セーフハウスを出て8時間、間道を歩いている。

もうじき、間道は街道とぶつかる。

ぶつかる場所に今日の野営地があるはずだ。

野営地につくと先客がいた。

五十人ほどいる。軍隊のようだ。

将校らしき人に挨拶する。


俺「北の村から来ました。

旅のものです。

今夜、ここで野営します」

将校「大勢ですまんな。

奥は俺たちが使う。

入り口付近を使ってくれ。

それと、むこうの戦奴には近づくな。

言葉が通じない。

狂暴ではないが、安全のためだ」

見ると、奴隷の首輪をはめた集団がいた。

皆、肌が白く、金髪だった。

俺「外国人ですか」

将校「他国から来た者たちだ」

奴隷の首輪を見たがユートの記憶が反応しなかった。

ユートも復讐が終わって癒えたのだろう。

嬉しかった。


俺は入り口付近に行き野営の準備をした。

薪を集め、焚火をおこし、ヤム芋を焼いて食べた。

お湯を飲んでいると兵士が来て話をしてきた。

兵士「お前、北の村から来たのか。

俺はクジュ村の出だ」

俺「ナジ村から来ました」

兵士によると、この国、アンダシア王国は隣国から西の三角湖を奪った。

怒った隣国はアンダシア王国から三角湖に至る街道を占拠、封鎖に出た。

兵士「俺たちは街道を取り戻しに来たのさ」

俺「戦争ですか」

兵士「戦争というより小競り合いだ。

ウエスリーム王国しだいだ。

奴らが本気だと戦争になる」

俺「三角湖なんか取らなきゃいいのに」

兵士「三角湖の水が欲しいのさ。

水があれば、西の土地が畑になる。

エスペリアン公爵に第三王女様が輿入れされてな。

その持参金代わりに奪ったんだ。返せないさ」

俺は気になったことを聞いてみた。

俺「あの戦奴の人は喋れないの」

兵士「俺たちの国の言葉が分からいみたいだ。

奴らどおしでは喋ってるぞ。

俺には何言ってるか分からんがな」

話のネタもつき、兵士は引き上げていった。


旅の夜はセーフハウスでは感じなかった1人身の寂しさを感じる。

玲はどうしているだろう。

玲はアレフギアでたった1人の家族だ。

早く玲に会いたい。


次の日は街道を進んだ。

間道と違い街道は人に会う。

相手が1人の場合は気にしない。

ただ、2人以上の場合は、街道をそれ、そいつらを合わないように避けて進んだ。

この世界の人間は全て強盗に見える。


旅の3日目の昼頃、林は切れ、なだらかな起伏が続く草地、街道は東にのび、その先に町が見える。

街道を進むと農家がちらほらとある。

周りは草地から畑、果樹園、放牧地となっている。

ナジ村と比べると10倍程の規模か、ただ、優斗の感覚では市というよりは村レベルの規模に感じる。


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