水魔系
水魔系
水棲生物の魔物の系統。水棲生物でまとめられているので、非常に雑多。
大海魔クラーケン 脅威度:A
八本の触腕に、貝殻をもった巨大な海の怪物。触腕の先端は海蛇竜の頭部のような形状をしており、これは一種の擬態で海蛇竜の群れに紛れ込み、海蛇竜を襲う。貝殻はアンモナイトのような巻貝状をしている。墨を吐くこともあるが、この行動は近くに天敵がいることを示している。
白鯨ケトス 脅威度:S
立派な一角をもった白き巨鯨。大海魔の天敵として知られ、その巨躯を維持するため、好んで大海魔を捕食する。一見して、角に見える一角は、異常発達した上歯である。大海魔に襲われた船舶が、大海魔を捕食する白鯨に救われるカタチとなる事態が多発し、古くから船乗りの守護神として崇められてきた。
竜鯨ルティーヤ 脅威度:S
海洋上空を棲処とする浮遊する巨鯨。白鯨と対をなすかのように、黒い体色をしており、これも大海魔の天敵である。白鯨のような一角はないが、立派な髭を有しており、これが嵐属性の触媒として、極めて優秀で、これを使い雷を放って狩りを行う。白鯨と違い、船舶ごと大海魔を雷で焼き殺すため、非常に恐れられている。
大渦魔鬼カリブディス 脅威度:A
海に棲息する魔化物。渦潮を発生させるチカラを有し、海中から出てこないため、その姿を見た者はいない。一説には、人魚鬼と近縁種ではないかとされる。
人魚鬼スキュラ 脅威度:B
犬の頭部を持ち、上半身は女のそれであるが魚鱗で覆われ、下半身には蛇の頭を持つ蛸足が十二本も生えた怪物。狂ったような鳴き声をしている。船上に届くほどの高波を発生させるチカラを有する。
蜃シン 脅威度:B
蛤の怪物。蜃の吐く息は幻惑の効果があり、船乗りたちを幻の楽園に誘う。
蛟ミズチ 脅威度:C
亜竜でもある蛇の水魔。淡水に棲む魔物で、毒を吐く。魔竜系ではなく、水魔系なのは伝統らしい。
大蛟リタン 脅威度:A
蛟の名を持つが、蛟とは別種の海蛇。七つの頭を持つ怪物で、嵐属性を行使する。鰓呼吸のため、魔竜系ではない。
島鯨アスピドケロン 脅威度:A
島のような大きさの巨鯨。背中は苔に覆われており、それが土壌となって一つの生態系を構成する。普段は浮島のように大人しいが、火をつけるとそれを嫌がって海中に潜行する。苔とは共生の関係にあるらしく、口から食事をしなくとも、苔からの栄養補給で生存する。
怪魚レモラ 脅威度:C
船底を食い破る凶暴な魚。肉食で、群れる。
竜魚ラハブ 脅威度:B
リュウグウノツカイのような竜のように見える魚。竜と異なり鰓呼吸であるため、魚である。他の魚を従わせるチカラを有する。
海馬ケルピー 脅威度:D
海の馬。下半身が魚となっている馬。鬣は海藻に似ている。人に飼われることもあるが、野生の海馬は人を溺死させて遊ぶなどするので危険。
海獣セルキー 脅威度:B
アザラシの姿をした水魔。人化の術を行使し、美男美女に化けることのできる彼らは、漁師村などで人間と共に過ごすことができるほど温厚である。しかし、彼らは気に入った異性の人間の浮気を決して、許すことはない。
島蟹ザラタン 脅威度:B
島のような大きさの蟹。島鯨と違ってこちらは忙しなく動いている。眠っていると、巨大な岩礁に見える。鈍足。
呪歌魚セイレーン 脅威度:B
魅惑の歌によって船乗りたちを惑わせる水魔。滑空するトビウオのような鰭を持ち、これによって船上に襲撃を掛ける。なお、人のような姿はしていない。歌声による迷信である。
巨蟹カルキノス 脅威度:D
巨きな沢蟹。毒に耐性があり、気性は荒く自分よりも強い相手にも襲い掛かる。
姫鰐サロス 脅威度:B
魅了の魔眼を持つ鰐。頭部に冠のような棘がある。肉食だが、満腹の時に襲われると魅了して追い払うだけと穏和な性質をしている。魔竜系でない理由は、蛟と同じく伝統らしい。
水妖フーア 脅威度:D
人型の蛙。妖鬼系に近い性質で狡猾だが、水中ではすぐ錆びるためか鉄を嫌い、石器を使う。
毒蛙ポイズントード 脅威度:F
毒性のある蛙。犬並みの大きさがある。
王蛙ヴォジャノーイ 脅威度:A
湖の底に水晶の宮殿を造って棲む大蛙。知能は極めて高く、人語を解する。月の魔力に影響を受け、満月の時には不死性を獲得する。なお、棲処の宮殿の水晶は、水を変質させた物で倒されると水に戻る。溺死鬼がいるところに棲息していることが多いが、特に関係は無い。
鬼哭蝦蟇サムヒギン・ア・ドゥール 脅威度:A
脚の代わりに、飛膜と尾を持つ大蝦蟇。その叫びは聞いた者の身を竦ませ、跳躍から飛膜によって滑空することができる。好物は羊。湖沼地帯に棲息する。
影蝦蟇グレンデル 脅威度:S
巨人に匹敵する大蝦蟇の水魔。巨躯に見合った怪力の持ち主でありながら、音も無く俊敏に忍び寄り、暗闇に溶け込む力を持つ残忍かつ狡猾な怪物。伝承によれば、とある吸血鬼が生み出した眷属であり、光を嫌うとされる。