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魔物図鑑  作者: 龍崎 明
パターン一
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屍霊系

屍霊系

 怨念の精霊ともされる魔物の系統。通常の魔物と異なり、魔石を砕くまで死なず、上位種は再生能力を有する。また、怨念の精霊の呼称の通りに、魔力による仮初のカラダを象る種類も存在し、そのような種類は物質的攻撃(氷、地、闇)の効きが薄く、エネルギー的攻撃(炎、嵐、光)の効きが良い。


吸血鬼ヴァンパイア 脅威度:S

 不死者(アンデッド)とも呼ばれ、負の生命として完成した屍霊の王。死に続けることが正常な存在であり、あらゆる攻撃が意味を成さない。唯一、樹属性による治癒魔法だけが殺すことができる手段である。なお、血を啜るのは、新鮮な死体を維持するためであり、生存には必要ない。血の通わない青白い肌を誤魔化すために夜に活動するが、太陽を苦手としているわけでは無い。


屍鬼ゾンビ 脅威度:G

 腐乱死体に憑いた屍霊。再生能力はないので、四肢を切断すれば脅威ではない。また、そもそもの動きも鈍い。心臓の位置に魔石はある。


骨鬼スケルトン 脅威度:F

 白骨死体に憑いた屍霊。再生能力はないので、四肢を切断すれば脅威ではない。ただし、屍鬼よりも素早いため、油断は禁物。頭蓋骨の中に魔石はある。


幽鬼レイス 脅威度:E

 仮初のカラダを象る屍霊。再生能力はないが、物質的攻撃の悉くが無効であるため、攻撃手段がなければ苦戦する。ただ、幽鬼の攻撃手段は精神攻撃しかないので、人によっては全く影響がない。魔石は決まった位置にあるわけではない。


呪屍鬼レヴナント 脅威度:D

 様々な異常を内包する呪毒を有する屍鬼。膂力や敏捷性も屍鬼より高く、呪毒の対策がなければ厄介な相手。


喰屍鬼グール 脅威度:C

 死体を喰らい、喰らった分だけ肉体を再生させる屍鬼。呪屍鬼よりも身体能力が高く、一般人ならば、逃走も難しい。


武骨鬼スパルトイ 脅威度:D

 武術を思い出した骨鬼。骨自体の強度が上がり、どこで手に入れたのか武具を装備している。生前の武術を利用しているので、脅威度は若干、変動する。


魔骨鬼デミリッチ 脅威度:D

 魔法を思い出した骨鬼。骨自体の強度が上がり、どこで手に入れたのか杖とローブを装備している。生前の魔法を利用しているので、脅威度は若干、変動する。


怨幽鬼ワイト 脅威度:C

 怨念に支配された幽鬼。念力を覚え、モノを投げて攻撃する。個体によっては、人そのものを浮かせることもある。


嘆幽鬼バンシー 脅威度:D

 嘆きに支配された幽鬼。精神攻撃が強化されているが、怨幽鬼と違い物理的攻撃手段はない。


呪死王ドラウグル 脅威度:B

 呪いの支配者。腐臭がするものの、見た目には腐乱した様子はない。魔力の低い者はその姿を見るだけで、呪いによって死ぬ。


無命王ノーライフキング 脅威度:A

 大柄な人間程度の白骨死体で、しかし、腕が四本あり、骨は黒く染まっている。骨の強度は神鉄(オリハルコン)に匹敵し、四本の腕それぞれに異なる武器を有し、それをどれも達人級の腕前で振るう。


死霊王リッチ 脅威度:A

 死体を操る死霊魔術(ネクロマンシー)を行使する骨鬼。幽鬼的性質を獲得し、物質的攻撃を無効化する。また、魔法の腕前も凄まじい。


死告幽騎デュラハン 脅威度:A

 己の首を手に持つ騎士の姿をした幽鬼。死告幽騎は物理的攻撃を仕掛けてくるが、こちらの物質的攻撃は無効化される理不尽な魔物。たまに、騎馬と共に現れるが、その際には脅威度が上昇する。なお、身につける武具は実体を伴う魔力で形成されており、撃ち合いはできる。


彷徨幽騎スリーピーホロウ 脅威度:S

 首の無い騎士の姿をした幽鬼。基本的には、死告幽騎と変わらない特徴を備える。ただ、己の首はそもそも持っておらず、その剣術は達人の域に至っているため、人外の膂力も合わせれば、決して、数を頼りに斃すことはできない。


影法師ドッペルゲンガー 脅威度:B

 人型の影のようにしか見えない幽鬼。見たことのある人間の容姿に変身することができ、ある程度は生前の言動を再現できる。ただし、最終的には相手の生命力を吸収して死に至らしめる。


死黒犬バーゲスト 脅威度:D

 鎖を引き摺り、角と鉤爪のある赤い目をした黒い犬の姿をした怨念の集合体。不吉の象徴であり、その遠吠えを聞いた者は、低位の呪いに蝕まれると言う。


死黒馬コシュタ・バワー 脅威度:C

 首の無い馬。死告幽騎に断首された馬が、自身の返り血によって黒く染まったとされ、自身を殺した死告幽騎の騎馬となる。


悪夢馬影ナイトメア 脅威度:B

 通常のそれよりも二回りほど大きな黒馬に見えるが、実態は人型を維持できなくなった怨念の集合体。その姿を見た者は悪夢を見たような精神攻撃を受ける。たまに、彷徨幽騎の騎馬となっていることがある。


彷徨える沈没船フライング・ダッチマン 脅威度:A

 海に出現する屍霊。怨念を残した沈没船がその怨念によって補強され浮き上がった存在。幽鬼であり、物質的攻撃は無効化される。また、船長と船員の幽霊が現れるが、この魔物の一部である。


海賊たちの復讐船パイレーツ・リベンジ 脅威度:C

 海の藻屑と消えた海賊たちの幽霊船。船としては小型であることが多く、怨念は強いが幽鬼的性質も無く、脅威はそこまででは無い。


黄金眩む征服船エルドラド・コンキスタドール

                    脅威度:S

 悠久の時を経て、奪った命を黄金に変えて飾り立てられた海賊たちの復讐船。船も大型となり、魅了の呪いが放たれている。また、乗船する海賊たちは黄金の骨鬼で、耐久性が高い。


骨喰みボーンイーター 脅威度:C

 骨を喰らう屍霊。姿は、数多の骨で構成された蜘蛛だが、戦闘などでは体のあらゆるところから、骨の腕を伸ばしてくる。骨を食えば食うほど、その腕は伸長し、体も巨大となり、長きを彷徨った個体は、真竜にさえも匹敵するとされている。その知性は、怨念の集合体のためになきに等しいのがせめてもの救い。愚直なまでに、生者を自らの一部にすることを優先させる。


鬼火ウィスプ 脅威度:G

 人魂ともされる球体状の幽鬼。燃えるように見えるが、熱くはない。精神攻撃しかしてこず、また、それの影響も弱い。


呪帯鬼マミー 脅威度:D

 包帯に覆われた乾燥死体に憑いた屍霊。呪屍鬼の亜種。


王屍鬼ファラオ 脅威度:B

 包帯に覆われた乾燥死体に憑いた屍霊。砂漠の古代遺跡に多く見られる呪帯鬼の上位種。遺跡内に棲息する生物を支配するチカラを有している。


騒霊屋敷ポルターガイスト 脅威度:E

 幽霊(ゴースト)に取り憑かれた屋敷。幽霊は死後間も無い霊体のことであり、強い未練でもない限りはすぐに霧散して消えてしまう。未練ある幽霊の多くは幽鬼となるが、家に未練のあった幽霊は屋敷に取り憑いて騒霊屋敷となる。屋敷から人を追い出すために色々やるが、実害はなく、精神的に参るだけである。


亡霊屋敷ファントム 脅威度:A

 霧深き森に佇む洋館。屋敷の女主人と老執事が迎えてくれるが、そのすべてが幻。屋敷に足を踏み入れれば、出ること叶わず、出たいとも思わず、生命力を徐々に奪われる。


憑喪神スペクター 脅威度:S

 あらゆるモノに憑依する幽鬼。次々と憑依先を変えるため、発見は困難であり、憑依先が人間の場合、攻撃も躊躇われる。知能が極めて高く、国家権力者に成り代わる個体も存在する。


溺死鬼ルサルカ 脅威度:B

 溺死した女性の幽鬼。水で姿を象り、男を誘惑して溺死させる。


氷骨雪屍コールド・コープス 脅威度:B

 雪国に棲息する屍霊。骨は氷に、肉は雪に変質し、生者を凍死させるチカラを持つ。ただ、そのために熱に弱い。


僵尸キョンシー 脅威度:C

 東方地域に棲息する屍霊。死後硬直のように体が固まり、跳躍で移動する。その独特の動きは、慣れないうちは厄介である。


無銘の怪物フランケンシュタイン 脅威度:B

 稀代の錬金術師ヴィクターの失敗作。死霊魔術(ネクロマンシー)の理論を取り入れた錬金魔術(アルケミー)によって創造できるが、制御不能であり、常に魔力を供給し続けなければ自壊する巨人。

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ドラゴン・ゾンビ…
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