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魔物図鑑  作者: 龍崎 明
パターン一
12/18

龍種

龍種

 龍脈を流れる魔力の噴出点である龍穴の膨大な魔力から誕生する精霊の一種。龍穴の正常を守護する存在であり、古くは神霊とも呼ばれた。竜とは異なる。なお、多くの龍種は龍穴の膨大な魔力によって異界化した地下空間、神代迷宮(ラビリンス)の最奥から動かない。


王蛇バジリスク

 その名が示す通りの蛇の王。眷属である蛇尾鳥と同じく、石化の呪毒を有し、それを牙や吐息によって行使する。また、その瞳は滅死の魔眼である。不老であり、その体躯は時とともに際限なく成長する。あまりにも巨大な個体は、生息域を海に移し名を変えて大王蛇ヨルムンガルドと呼ばれる。


深海龍リバイアサン

 不滅の怪物。龍種の中でも常に世界に一体が存在する原理概念の具象。此の龍種が司るのは、破壊や母性を内包する『海』である。海底火山から炎の概念すらも持ち合わせている。基本的には、深海を回遊しており、海の調停をこなしている。その魔力は、毒亀竜を生む。


八岐大蛇ヤマタノオロチ

 八頭八尾の白い大蛇。古くは山神かつ水神であって、洪水の災禍。


山岳大蛇ダイダラボッチ

 山岳の如き巨躯を誇る大蛇。その吐息は恵みの雨を呼び、その身震いが大地を創るとされる豊穣。


地母龍ピュートーン

 『大地』の概念を司る不滅の怪物。穏やかな気質で、大地と接する限り傷つかないこともあり、何をしてもじゃれつかれているとしか認識しない。基本的に眠っている。ただ、守護すべき龍穴にちょっかいを掛けると、周辺国家が更地になるほど怒り狂う。


蝕龍アポピス

 光明を覆う者と伝えられる大蛇。コブラのような襟の広い姿で、漆黒の鱗が生えている。眼球さえも黒く、吐く息も黒く猛毒を帯びている。


紅龍アポカリプス

 世界の終焉を齎す者と伝えられる多頭の龍。七つの頭に、十本の角を持つ。一つの頭に一本の角が基本だが、一つだけ四本の角を持った頭が存在し、それが本体とされる。七つの頭は、罪源に対応するとされる。


死苦龍アジ・ダハーカ

 大翼を持つ三つ首の龍。肉体と精神の両方を苛む猛毒を吐いて、生命の悉くを死滅させるチカラを有する。龍穴を守護するスタンスは過激。近寄るだけで始末される。


虹龍エインガナ

 虹色の大蛇。死と再生を司り、生と死の狭間に存在している。地底湖にある龍穴に誕生する。気まぐれな性格で、機嫌が良ければ蘇生のチカラを行使して、大切な死人を蘇らせてくれる。ただし、その命は雨の日に外に出ると失われる。


屍龍ナグルファル

 死者を運ぶ者と伝えられる龍。全身が骨のように見えるカラダで、その内側はがらんどうとして生物的な様子は無い。息は無く、心は無く、ただ、龍種として龍穴を守護する者。一説には、屍龍の魔力が屍霊系の魔物を生むとされる。


焔陽龍スルト

 世界を焼き尽くす終末にして、破壊の化身。『太陽』の熱量を秘めた不滅の怪物。ただ、其処にあるだけで、その熱量が龍穴を守護する。そのため、平時は眠りについており、覚醒の時には文明が刷新されると言われている。


凍冥龍エリュズニル

 静謐なる世界にして、奈落の化身。『氷雪』に凍てつく不滅の怪物。己のカラダすらも半ば凍てつく冷気によって、龍穴を守護する。その魔力を多くの魔物に影響しているとされる。


森獣龍ケルヌンノス

 生命の宝庫たる『森』を司る不滅の怪物。鹿のような頭部をして、全身には植物が繁茂している。獣たちの王でもある。


空亡ソラナキ

 百鬼夜行の主と伝わる龍種。多くの龍種とは異なり、その形状は赤い球体である。世界の魔力濃度を大規模に調整する役割があるのか、千年に一度ほどの頻度で顕現する。過去の文献においては、黒き太陽もしくは紅き月と表現されている。顕現すると、空は黒雲に覆われ、空亡の赤黒い光だけが世界を照らし、魔力濃度調整の影響なのか、魔物が活性化してしまう。世界各地で大規模な魔群暴走(スタンピード)を引き起こすこの災禍は、別名を紅月災(ブラッド・ムーン)と呼ぶ。

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