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魔物図鑑  作者: 龍崎 明
パターン一
10/18

緑魔系

緑魔系

 植物の魔物の系統。自ら移動できる種類は少ない。


妖華アルラウネ 脅威度:B

 雌蕊が美女の上半身となっている巨大華。催淫作用のある香りと美女の擬態によって、人間の男を捕食する魔物。古くは、アルルーナと呼ばれ、その蜜は媚薬の材料になる。


人面樹トレント 脅威度:D

 人面を持つ樹木。根を動かして移動することをできるが、基本的には樹木のふりをして待ち伏せしている。


金羊樹バロメッツ 脅威度:G

 羊が実る妖木。実る羊は蹄まで羊毛であり、その羊毛は金色に輝いている。熟して羊が生まれると、木に繋がったまま、周囲の植物を根こそぎ喰らう。その後、餓死するとその肉が獣に食べられ、それとともに種が移動する。木の方は、周囲の植生が再生するまで、休眠期間に入る。なお、肉の味は蟹に近いという。仔羊の状態で収穫するのが最も美味しい。


断末魔草マンドラゴラ 脅威度:B

 植った地面から動くことはない。引き抜くと、凄まじい絶叫を轟かせる。絶叫は、周囲の魔物を引き寄せる魔力を帯び、運良く、近場に危険な魔物がいなかったとしても、耳栓無しでは気絶するため、低級の魔物に殺されることとなる。見た目は根菜類に近く、根っこの部分に人面を持つ。なお、彼らの体は、様々な薬の材料となり、特に霊薬(エリクサー)の材料の一つとして有名である。


不死鳥の玉座フェネクス・スローン 脅威度:A

 火山地帯に棲み燃え上がっている巨木。人面樹の一種らしいが、不動。そもそも好んで燃え上がっているわけではなく、火山の熱量を栄養に変換する際に自然発火しているに過ぎない。バンクシアに似た生態があり、熟した果実は熱に反応して裂開し、種を弾き飛ばす。なお、飛んでゆく種は燃え上がっており、人類からすれば火山弾のような代物である。攻撃しても反撃してこないが、燃え上がっているのでそもそも近づくことも難しい。


喰人植物マンイーター 脅威度:C

 巨大な食虫植物。蔓蔦の触手で能動的に栄養を狩るが、移動はできない。


歓喜草ネペンテス 脅威度:B

 巨大なウツボカズラ。依存性のある香りで魔蟲を誘い入れる食虫植物。能動性はないが、香りの効果が高く、たまに、人間も栄養にされる。その種子を燻して砕き、湯に溶かした飲料は独特の香りがする一種の珈琲に似た美味。また、香りの元である消化液は、鬱病に効果のある薬の素材となる。ただ、用法を間違えると感情を失くす危険がある。


万華郷ラフレシア 脅威度:S

 森に寄生する緑魔。森の中心に咲く巨大華を本体として、根っこで森中の植物に寄生し、寄生した植物からも小さな華を咲かせる。その香りはその森を楽園のように見せる幻惑の効果があり、迷い込んだ生き物は巨大華の中へ飛び込み、溶解液によって森の養分にされてしまうだろう。


魔菌マイコニド 脅威度:G

 歩く茸。それ以上でもそれ以下でもない。


暗黒羊樹シュブ=ニグラス 脅威度:S

 山羊を生む妖木。暗黒羊樹そのものもどこか山羊のように見える。葉も花も樹皮も全てが黒く、実る山羊も黒い。また、狂乱の効果がある毒香を放ち、狂乱のうちに仔山羊たちに喰い殺される。なお、仔山羊の肉は栄養豊富でたいへんな美味。


睡魔草ヒュプノス 脅威度:S

 死と眠りの神。催眠作用のある香りを放ち、近寄る生物の悉くを死ぬまで眠らせる魔草。青い彼岸花。


桃源郷アムブロシア 脅威度:A

 この緑魔が生えた一帯の生物は異常な再生能力を獲得している。人類が食べれば、あまりの美味しさに昇天する果実の効果である。その果汁にも効果があるので、植物も再生能力が高まる。


象る茨ストラングラー・ソーン 脅威度:C

 生物の死体に絡みつく茨のような寄生植物。絡みついた生物のカタチを象り、死体の栄養が尽きると次なる獲物を求めてカタチを崩さないまま動く。過去には、竜の死体に絡みついた大きな個体が確認されており、絡みついた死体に応じて脅威度は若干、変動する。


森の絞首台ガルゲンメンライン 脅威度:B

 樹木に寄生して生える蔓蔦植物の緑魔。能動性があり、寄生した樹木の高枝から蔓蔦を垂らして、触れたモノを縛り上げる。基本的に首を縛るため、犠牲者は絞首刑されたようになる。締め殺した後は、鼻や耳などの穴から侵入して、栄養とする。

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