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闘技場

  両軍、ほぼ横一線で対峙した。

 そして、初っ端から派手な魔法の応酬で

 始まる。

 

 中央部は、こちらの主力旅団を当てたので、

 相手を圧倒するかに思われたが、相手側

 中央部、少し毛色の違う6人グループが

 混ざっている。

 

 どうも、相手の階層ボスがこの戦闘に

 混ざっているようだ。中央部はほぼ拮抗

 しそうだ。

 

 北側は、攻守のバランスが良い臥龍旅団と

 神姫旅団、軽装で攻撃的な狂獣旅団、

 トリッキーなデバイスや技で相手を翻弄

 する甲殻旅団で、人数差が少しあるが、

 善戦していた。

 

 対して南側は、纏魔旅団と陰陽旅団、力戦

 というより、相手を翻弄する技が得意な

 両旅団だ。

 

 やたらと数とサイズばかりが大きい火球呪文、

 やたらと範囲と閃光が激しいが大した出力

 が出ていない雷撃呪文、

 

 大量のシキガミが相手の体に張り付き、

 煙幕で視界を消す。一見派手な戦いが展開

 されているように見えて、全然戦って

 いない。

 

  さすがにアンドロイド軍団の左翼つまり

 南側で纏魔旅団および陰陽旅団と戦っていた

 グループも、気づき出した。そして、実害を

 与えるために強引に前に出てくる。

 

 相手が比較的攻撃的な構成であることも手

 伝って、纏魔旅団と陰陽旅団は押され出す。

 次第に崩れ始め、後退が始まる。

 

 そこに、百足旅団と我々玄想旅団が応援に

 加わる。しかし、その前に二旅団の崩壊が

 激しく、少し踏みとどまっただけで、すぐ

 に後退を始める。

 

 トップ12旅団の右翼は、ほとんど四散する

 形に見えた。相手の左翼6グループは、

 こちらの右翼が四散するのを見て、返す刀

 でこちらの中央部を横撃する姿勢を見せる。

 

 中央部はやや押され気味であったが、半包囲

 されるかたちになり、さらに押される。

 鳳凰旅団の、唯一の重装甲アンドロイドが、

 ついにステガマリという技を使う。

 

 闘技場中央で胡坐をかいて座り込む。周囲に

 相手側中央のグループが群がる。シールドの

 残り出力を使って守っているが、時間の

 問題だ。

 

 しかし、我々の唯一のアンドロイドが完全

 に破壊されている最中、右翼が反転を開始

 していた。攻撃力と機動力があり、戦力を

 保存していた百足旅団と玄想旅団が、

 半包囲している敵をさらに包囲する形で

 背後から突撃する。

 

 百足旅団は、守りや重装甲の相手は向いて

 いないが、攻撃力があっても装甲の薄い

 相手には滅法強い。相手の治癒士を狙って

 瞬足で接近する。

 

 同時に、中央部は魔法の巻き込まれを避ける

 のと防御を高めるため、相手を惑わす魔法を

 使い始める。

 

  ガンソク・ソンウが、見えない馬を

 駆りながら、4頭のヤクを突撃させる。

 ヤクはそういう使い方もできた。

 

 セイジェンが槍を繰り出し、イスハークが

 2丁短銃を撃ちまくり、シャマーラが

 マジックミサイルで一体一体を確実に

 落としていく。討ち漏らした相手を、イズミ

 とナズミが拘束帯で絡めとっていく。

 

 アントンがサスマタで転倒させ、スヴェン

 が槌の雷撃で硬直させ、おれが棍棒を

 頭部または背部に決める。装甲の厚いのは

 任せてくれ。

 

 敵のアンドロイドたちは、混乱した様子も

 見せなかったが、対応もできていなかった。

 

 エリアの端まで逃げ出していた纏魔旅団と

 陰陽旅団も、実際には大した損害を受けて

 おらず、包囲に追いついて加わる。

 

 ほどなくして、敵の中央部と左翼が

 壊滅する。相手の右翼は治癒士を中心に

 善戦していたが、数的有利を覆すのは

 あまりに厳しかった。

 

 この戦法は、オリガ・ダン考案の逆斜線陣

 で、相手の斜線陣の動きを逆に利用する。

 

  一通り相手方アンドロイドを破壊または

 拘束して、戦闘は終わった。こちらの

 損害は、重装甲アンドロイドが全損、神亀

 旅団の前衛数名が重症を負ったが、回復可能

 なものであった。

 

 再び各旅団の治癒士が集まって集中治療が

 始まる。それ以外は、ほぼ軽傷や中程度

 の損害で済んだ。

 

 ヤク達も無事だ。ヤク達は、突撃後に

 すぐその場を離脱するように訓練されて

 いる。慣れていない人間よりも戦闘中

 落ち着いている。

 

  そして、階層ボスのブロックへ進む。

 予想通り、階層ボスはいなかった。さきほど

 の敵中央の一段働きの異なるグループが

 おそらく階層ボスだった。

 

 この地下9階は、見通しも良いため、教国

 多脚アンドロイドと、上級旅団数団に翌朝

 からの常駐をお願いする。

 

 我々は、まだ時間も早かったが、いったん

 宿営して翌朝まで休憩をとることとする。

 

 ただし、損害の少ない幻影旅団が、同じく

 損害の少ない百足旅団の支援を受けながら、

 地下10階を少し探索する。

 

  まずは階段を降りたところで、シキガミ

 による探査を開始する。しかし、地下

 10階は、一見したところ居住を目的と

 したフロアに見える。

 

 これまでの階とは作りがまったく異なる。

 フロア全てが見渡せるわけではないが、

 見通しもよく、危険生物が現れそうな

 雰囲気がまったく無い。

 

 百足旅団のうちの数名は、セイジェン・

 ガンホンと同郷だ。セイジェンが談笑して

 いる。そこに、イズミ・ヒノとナズミ・

 ヒノも加わる。

 

 よく聞いてみると、セイジェンと双子の

 クノイチを勧誘している。百足の団長が、

 12人もいらないだろうと言っている。

 しかし、セイジェンが、7人という数に

 意味があるんじゃないか、と返す。

 

 フロアの雰囲気もあって、皆リラックス

 している感じだ。

 

 シキガミから送られてくる映像を見る限り

 では、このフロアには、宿泊施設、食堂、

 トレーニングルーム、売店、公園、

 といったかたちで、

 

 人々が暮らすための施設が入っている。

 危険生物の姿は一切見えず、人の姿も

 見えない。

 

 皆てきとうに回りをうろうろし出したので、

 おれも気分転換に、歩き出そうか。

 なんかその辺の建物にでも入ってみるか。

 壁のドアを開けてみる。

 

 人が立っている。奥にも何人かいる。お互い、

 あ、という顔をして、いったん謝罪して閉め

 ようとしたが、いや、違う、こいつら、

 最後の敵だ。

 

 シャマーラが舌打ちしたような気がしたが、

 残りのメンバーが一気に戦闘態勢に入る。

 

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