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モコモコおててで異世界を歩く。  作者: 壱菜
モコモコおててになりました。
8/83

もこは恋を知る。


土日の連休を挟み、月曜はとても憂鬱だった。


隣に座っていた人は誰だろう…。

ヨダレとか嘔吐とか粗相していないだろうか。

目立ってしまっただろうか。


なんてことを二日間考えていたせいで、全く寝れなかった。

目の周りは真っ黒で、地味な私は地味を通り越して不気味だ。



ズル休みしちゃおうか。

たまには有給貰っちゃおうか。


そんなことを考えているうちに会社に着いてしまった。

同期の誰かに飲み会での私の粗相を聞いて、相手に謝罪してこよう。と、エレベーターを待つ間に腹をくくり、目の前で開いたドアの方へ顔を上げた。



「………へ?」


ばっちりと目が合ってしまった相手が誰かと気付き、心の準備さえさせてくれない神様は意地悪だと思う。

考えてみれば、苦手な教科の授業の際、わからない問題があると必ず自分が当たってたなぁ…やっぱり神様は意地悪だ。



「--あっ、廷々(てて)さん!」


エレベーターに乗り込む人を掻き分けエレベーターから降りた彼は、私が人の波にのまれているところを腕を引き、波から引っ張り出す。


満員になったエレベーターは上へ上へとのぼっていく。

私の気持ちも上へ上への上り詰めてしまい、爆発寸前だ。

掴まれた腕が熱を持ち、心臓が握りつぶされているようで呼吸が荒くなる。


俯いたままの私を彼は覗き込み「廷々(てて)もこさんだよね?」と話しかけてきた。


はい。と答えたのか、頷いたのか記憶が曖昧だが、彼がふわりと笑ったのを見てしっかりと答えられたんだなと安堵した。


その後のやりとりは全く覚えていない。

ただ覚えているのは彼の名前とケータイ情報を交換したことだけ。

交換した記憶も曖昧だったが、その日の夜に彼--高橋 充さんからメールが来たことで記憶に間違いがないと確信した。


29年間、男性に腕を引かれたことも、ケータイ番号を聞かれたこともない私は、頭がオーバヒートしてしまうのは分かりきったことであり、その中でこの出来事が美化されることも恋愛素人には当たり前のこと。


そう、私の初恋は一目惚れだった--…


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