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モコモコおててで異世界を歩く。  作者: 壱菜
モコモコおてては旅に出る。
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もこ意地悪にあう。


人間の時の私とあまり変わらない身長に、藍色の髪に瞳。ボブカットで前髪が短く、色白の彼はどこからどう見ても女の子。何度も何度も確認してしまう、頭のてっぺんから足の指先まで。


「ーーうにゅ(うそ)みゅにゃおう(おとこのこ)!!」


ーー君、失礼だなぁ。


頭に直接会話が流れ込みビクッと体が震える。

ジッとこちらを見つめる藍色の瞳は、笑っているようで笑っていない。


ーーす、すみ、ません…


この人、敵に回したら危険だと脳が警報をだす。しかも、容姿のことでスイッチが入るようだ。

でもそうだよなぁ、私だって容姿のことをいわれて不快な思いをしていたのに。それを相手にしてしまうなんて。しゅんっと頭と肩を落とす。


ーーあははっ、ごめんごめん。そんなに気にしなくていいよ。

ーーいえ、申し訳なくて…


大人の対応のアクアに、自分の不甲斐なさを悔いる。


ーーそうそう、この島には猫化を防ぐために来たと話は聞いているよ。今ね木蓮の島に行ってたんだよね。っで、君の奇怪な話を聞いたんだぁ。

ーーへ?奇怪ですか…?

ーーうん、君さ、寝言が凄いんだって?酷い時は寝たまま夢の中の人を殴るとか?



……木蓮!!


ーーあと、水浴びするときはスキップで、帰ってくるときは走るんだって?


そ、それはダイエット目的で…

それにスキップじゃなくて腿上げだもの。あれは運動不足で太くなった太腿によく効く。


ーーあとは、湖を覗き込んで1時間以上自分の顔に酔いしれてるんだって?


う、猫の姿が可愛過ぎて…

だって猫だよ猫!?その猫が自分だったとしても猫はどんな猫でも可愛いじゃない!エキゾチックショートヘアなんてつぶれた顔でもブサ可愛いって流行ったじゃない。


ーーあとは…沢山あり過ぎて忘れちゃったぁ!


投げ出した足をバタバタさせてお腹を抱えて大笑いするアクア。木蓮め、覚えてろよ。と肉球を握りしめた。


ーーあぁ、笑いすぎて苦しい…君さ、ほんと面白いねぇ。もう少しテレパシーの練習をしないと、感情が昂ってる時に思っていること筒抜けだよ!


うえぇえー!


ーーだからぁ、それが筒抜けなんだって。


慌てて両肉球で口を抑える。

再び笑い出したアクアをつい睨み付けてしまったのはしょうがないことだと思う。

笑い転げるアクアを訝しげに見るロアンにはテレパシーは届いていないが、クスクス笑う白蓮は届いているのだろう。


ーーふん、精霊は意地悪だ。


だからワザとテレパシーで言ってやる。この先ずっと意地悪されたら堪らない。


ーー毎日が暇だからねぇ。

ーーもこさんが可愛いからですよ。


アクアと白蓮の言葉に項垂れた。勝てる気がしない。

暫くの間、2人の笑い声が頭から離れなかった。



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