もこは美女に会う。
目の前に広がる緑。
その緑は風によってそよそよと空に舞う。
緑の隣には、透き通った白。
その白も緑同様、そよそよと空へ飛んで行ってしまいそうだ。
とても綺麗な色だった。
混ぜ物の全くない自然の色。
色は緑と白と違うけれど、とても似ていた。
「--ふにゃにゃみゃーん?」
緑と白は同時に目を見開く。
「えぇ、そうよ。」
ふわりと笑う緑。
「私たち双子なんです。」
ふわりと笑う白。
白は猫掴みされている私の両脇に長く細い指を
入れ、緑から受け取る。
圧迫された首が解放され、美味しい空気を肺いっぱい吸う。
目の前の二人を見比べ、髪の色、肌の色以外で違うところを探す。
けれど、見比べてもわからない程よく似ていた。
「うにゃうみゃう。」
「ふふふ、ありがとう」
本当に綺麗だ。
32年間の中で綺麗な人を何人も見てきたが、こんなにも神秘的な美女は初めて見た。
「猫ちゃんはどうしてここに?迷子になった?」
うんうん。と頭を振る。
緑が手を伸ばしヒゲの付いた眉間を優しく撫でる。
気持ちいー。と腕がピーンと伸び、ゴロゴロと喉がなる。
「猫さんは誰かの使い魔ですか??」
白は私を持ち上げていた腕が疲れたのか、左腕に座るように乗せ、顎を撫でる。
気持ちが良すぎて鼻の下が伸びる。
--使い魔?
頭をブンブン横に振る。
その返答に緑と白は視線を合わせた。
「タファーナ語は話せる?」
緑が目線を合わせ腰を低くする。
髪と同じ緑の瞳が一瞬光ったような気がした。
タファーナとはどこだろうか。
世界共通語でも人並み以下なのに…それ以外なんて考えただけでも頭が痛くなる。
これでもかってくらい頭を勢いよく振る。
また再び二人は視線を合わせ頷いた。
「猫さんは異世界から来てしまったのですね。」
--異世界…
白の言葉にすんなり納得できてしまった。
猫の姿も雀もどきも、髪の色が緑や白の神秘的な美女も。不可思議な出来事全て納得いく。
そっかぁ、異世界かぁ。と上下に頷いた。




