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正夢

作者: 茅野 草翔

ホラー小説です。

初めて書いたのであまりうまくはできていないかもしれません・・・

俺は最近、奇妙な夢を見る。

真っ暗闇の中、男が一人、ぽつんと立っている。


顔はよく分からない。と言うより見えない。

顔がないみたいだ。


その男が、何かを食っている。

それだけだ。



ただそれだけの夢だ。


はじめの頃は、たまに見るぐらいだったのだが、最近になってからは、毎晩その奇妙な夢を見ている。

しかもその夢を見ている時間が、だんだんと長くなっているような気もする。


明確に、音や感覚もリアルに・・・


少しずつ・・・少しずつ・・・夢と現実が分からなくなってゆく・・・


そんな感覚にもきせられてきた


なんだか不安になって来たので、会社の友達にも打ち明けてみたが、


「お前はガキか?」


みたいな、口に出さなくても表情がそんなことをいっているようなことを言う。


それからという物、ずっと一人で抱え込んできたのだが、どうやらその夢のことが少し分かってきたようだ。


いや、分かってしまってきたようだ。


どうやら男が食っている物は


人間らしい




それと



男はどうやら俺のようだ




俺はもう、恐怖にきせられ、毎晩、夜が来るたびに

深く眠れず、夢にうなされる日々が続いている。


見たくもないのに、こんな奇妙な夢が毎晩脳裏に出てくる・・・


そのせいで、いつも仕事が手つかずで、会社での俺はいつもぼーっとしているそうだ。


そんな俺は、ついに会社を首になった。



俺はアパートを追い出され、空腹の俺は夜の町に出た。


サイフを見てみる


123円


少ないお金で、コンビニのパンを買ったが、まったく空腹感は無くならない。


少ない食料は、逆に空腹感を倍増させているようだった。








そうしてそのまま、一週間も水だけの日々は続いた



ある夜、空腹はすでに限界が来た。

草なども口にしてみたが、まったく空腹はおさまらず、それでも毎晩、あの夢だけは見せつけられた。


肉・・・肉がほしい・・・



そう思っているとき、前を歩く女性が見えた。


俺はおもむろに、近くに落ちていた、金属の棒を拾い上げた。


そうして俺は小走りで、少しずつ背後に近づいていく・・・


振り上げた瞬間、女性は振り向いた




しかしもう遅かった







ドグシャッ









女性はその場に倒れる


綺麗な女性だった。


目が、哀れそうな目で、こちらをじっと見ている。


俺は、金属の棒でそのまま、何度も何度も死体を殴りつける。





ドガッ




ヅガ




ドガッ




死体は地面を踊るようにはね、やがて血と肉のかたまりに変わっていった。





俺はそれに食らいつく


びちゃびちゃと音を立て、血が飛び跳ねる。


その姿は、夢の中の俺にそっくりだった。



夏ホラー2007に出したかったのですが、出し遅れてしまいました・・・

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして、白石早苗です。 残酷ですね、結構…。 文章は↓の方の言うとおりかな。 でも、面白かったです。
2007/08/31 13:33 退会済み
管理
[一言] 読みやすいのですが、こういうお話はもう少しタメを持たせた感じで書いてもいいのではないかと思います。 それから >目が、哀れそうな目で、こちらをじっと見ている。 という文章が気になりました。目…
[一言] 初めまして、永遠千春と申します。 「残酷な描写あり」となっていたので躊躇ったんですが、見てみることにしました。 まさに、ホラーですね。 怖かったけど、背筋がゾクリとき、話に引き込まれました。…
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