リンクエイジ その6
闇の中の深い谷にライブハウスがあった。スパイダーの住みかだった。中ではメガデスのトラストがかかっていた。
[スパイダー様。エドワード・スカイ。ただ今、参りました][オオ。待っておったぞ。エドワード。サア、契約をしよう。我輩の軍門に下ると][承知しております。必ずや南条 列を連れて参りましょう。我が命に換えても。我々でカオス予備軍を壊滅させる事を誓います。スパイダー様][よろしい。我が軍を貴公に託そう][いいえ。結構です。私一人で参ります。私が欲しいのは完全なるソーサラー。その為のお力を貸して頂きたい][宜しい。武器を授けよう。だが失敗したら、命は無いと思え。貴公の命と引き換えに授けよう][ありがたき幸せにございます]エドワードは黒装束と杖を貰った。
シャーン。シャーン。シャーン。
エドワードはライブハウスを後にした。
[ホホウ。意外とお似合いではないか?サイズもピッタリだ][ありがとうございます。夜叉の鴉様。もう、連中への挨拶は済んでおります。暫くは向こうにいますね][で、ターゲットにする人間は決めたのか?][ハイ。病院です。病気で弱った人間の心を巣食うつもりでいます。連鎖反応で蔓延できますし、まずは私の軍隊が欲しいのでね。では、行ってきます][待て。新しい名前も必要であろう。ソナタに授けよう。今日から夜叉の死神と名乗るが良い][ありがたき幸せにございます。夜叉の死神。必ずや天を落として見せます。どうぞご覧下さい][それから、念のためこれを。追尾メカだ。直ぐに私に繋がる。持っていけ]夜叉の死神は追尾メカ クローと共に飛び立った。
さて、カオス予備軍諸君。どう動くかな。
[列。お願いがある。暫く泊めてくれないか?][当たり前だよ。兄さん。まだ母さんにも会わせて無いんだから。きっと喜ぶぜ。いや、絶対そうだ!帰ろう]
[ただいま!母さん。ジャーン!兄さんが戻って来たんだ!でね、でね………][………部屋に行きなさい列!][ヘ?………アアそうか!二人でな。ご飯出来たら呼んでくれ]
[久しぶりね。隼人。15年ぶりかしら。マア、座りなさい。今、お茶を入れるわ][母さん。すまない。今まで奴を探していた。我が父、スパイダーを。ようやくその刺客が列を襲い始めた。正確には予備軍の戦いに介入し始めた。連中の狙いは学園の崩壊。つまりカオス予備軍を減らす事でカオス軍の縮小化を考えている][ハイ。どうぞ。お茶。荷物降ろしたら?][アア。今まで列を導いたのは俺だ。全てが計画通りだった。カオス予備軍に入園させたのも、彼等にソーサラーと戦う宿命を背負わせたのも。全てが計画通りだった][あの日、何が起こったの?双子が産まれたあの日][聞かされて無いのか?][私は病院にいたから。気がついたら双子は一人しかいなかった][………そうか。長い話しになるが構わないか?]
それは15年前のクリスマスの夜だった。神々は双子を授けた。一人は南条 列。一人は南条 隼人と名づけられた。二人は生まれつき刺青があった。列は十字架の刺青。隼人はドクロの刺青。それはソーサラーの息子だと言う証しだった。その夜、病院は騒がしかった。
[渡せ!我が主の後継者を!ここにいるのはわかっている][お待ち下さい!今、産まれる最中ですから!お静かに]
[看護婦さん!下がってて頂けますか。貴女にはそのソーサラーは倒せません。サア、早く]
[貴様!ムーンドゥース!カオス軍の騎士、ムーンドゥース!][ソーサラー!立ち去れ!貴様ら野郎には指一本触れさせんぞ!我が白き薔薇の前に散るが良い][ギーィシャー!おのれ、カオス!ちょこざいな青二才が!][カーツ………貴様の胸に聞いてみろ。その胸に刺さった薔薇が赤く染まる時、それがお前の消滅だ!立ち去れば、5秒位は伸びるが?どうする?][ナニ?貴様、いつの間に薔薇を投げた!………ヒィー][動いたな!ブラッディ・トルネード!][カハッ!ギーィシャー!]
ポンッ。
ソーサラーは消えた。[戦いに血など要らん。美しく散れ。さて、俺は任務があったな。急ごう]
バタンッ
[誰ですか?手術中ですよ!][お医者様。すいません。もし宜しければ、そのドクロの刺青の児を引き取りたい。立派なカオス軍の騎士として育てる。依頼書もある。ここに][マア。そうでしたの?騎士様。それではお願いします][承りました。必ずやソーサラー軍の刃となりましょう。この話しは内密に。ソーサラー軍に狙われますので。双子は居なかったと言う事で。それでは]
[南条 隼人。南条 列。古文書にこんな話がある。十字架とドクロが交わる時、新たなカオスの力が開放される。我々はその閉ざされた門を目指す。例え逸話だとしても、信ずるしか無いのだよ。我々には。その時を楽しみにしている]
[我が師匠、ムーンドゥース様から聞いた話だ。つまり我々は後継者でもあり世界を救う扉でもあると。だから狙われているのだ][…………そんな話が貴方達の産まれた日に………知らなかったわ。確かに私が身籠ったのは双子。でも目覚めた時には列しかいなかった][でも、ソーサラー軍は一人でも連れて行こうと列を狙ったのです。私は貴方の息子、カオス予備軍の南条 隼人です。列の影に潜み、淡々と時を待ちました][………辛い思いをさせてしまったわね。全てはスパイダー。あの遺伝子が無ければ………][我々は巡り会う事はなかった。だから、母さん。一言、お礼が言いたかった。長くなったがな]
続く




