リンクエイジ その5
四人は人間の精神の世界で訓練をしていた。
[いいか?あんな大軍まともにやり合ったら全滅するだけだ。そこでだ。トウゴウ。お前は偵察機を射出し奴等の気をそらすんだ。その間に我々は後ろに回る。回ったらキョウカ。お前のファンネルで先制する。俺とシャクヤは左右に旋回し包囲網を作る。わかったか?][わかったよ。兄さん。やってみる][面白い作戦じゃない。良いわよ][戦局は随時変化する。そのつど俺が分析しよう。任せとけ][行くぞ!皆!]
トウゴウが偵察機を射出する。[ここだ!サア来い!]ズガッガッガッガッ。[今だ!シャクヤ!キョウカ!着いてこい!]三人は旋回し後ろに回った。
[今よ!ファンネル!フル射出!]
ヒュンヒュンヒュン。
[シャクヤ!左だ!][わかったよ。兄さん]
ダミーの大軍の進路が徐々に狭まる。
[効いている。効果的なタクティクスだ。さすがシルバーオックス。戦術、技術、リーダーシップ。全てが完璧だ]トウゴウは感心した。[この戦術は覚えておきたいわね。今後の為にも。確かに新しいマシンも大切だわ。でもそれを補う戦術が無いと全てが無駄になる]
キョウカはファンネルを操作しながら考えた。
[今だ!シャクヤ!撃て!全弾を奴等に!][ヨッシャー!行くぜー!]
ズガッガッガッガッ
退路を断たれたダミーはその数を減らした。
[最後の一機まで気を抜くな。そのスキが仇になる]
[残り、50、40、10、零。任務完了]トウゴウが敵の数を数えた。[ザーザーッ………見事だ。君達。もうすぐエネルギーも尽きる頃だろう。戻って来なさい]
[フーッ………まったく園長様も遠慮無いんだから。ハーッ………凄い汗。直ぐにお風呂ね。列君も誘っちゃおうかしら?][シルバーオックス。ありがとうございます。お陰で勉強になりましたよ][兄さん。何故、今の戦術を?][覚えておけ。大軍を相手に分散攻撃は効率が悪い。徐々に四方を固めて一点集中で攻撃するんだ。分散してしまうと彼等の思うつぼだ。固めて排除する。基本戦術だ。覚えておけ][兄さん…………ごめんなさい。僕は新しいマシンに興奮して冷静に見れなかった][良いんだ。修正出来る範囲ならいくらでも間違えて]
四人は人間の精神の世界から学園に戻った。
[スノ………スノ………ドキマスノ。お掃除ですの][今、帰りました。学園長][オオ。シルバーオックス。南条 隼人。ご苦労だったな。どうだ?新しいチームは][悪く無いですが。これではスパイダーには勝てません。彼は例のデッドアントラーを一人で操っている。これまでも、これからも、我々の障害になるでしょう。デッドアントラーだけでなく、夜叉の鴉や、エドワードもおそらく彼の下部でしょう][はっきり言うな。まあ今すぐ、スパイダーとやりあう訳では無い。徐々に彼の包囲網を固めて行けばそのうち出てくるだろう][おそらくはエドワード。彼を使って来るでしょう。かつての仲間を。彼は完全にソーサラーに落ちたとは考えてません。針の糸を通す程のカオスを感じました。それが彼に残された唯一の望み、理性です。それでは]
シルバーオックスを入れて正解だったな。彼の洞察力は少年たちの肥やしになるであろう。彼がカオス軍で良かった。敵には回したく無いな。
南条 隼人。彼の参入でカオス予備軍は変わろうとしていた。
続く




