宇宙船
あれはとある夏の日のこと
時代劇を見すぎたせいか
境内で昼寝をしたせいか
気がつけば走り出していた
空に瞬く夏の星座
眺めていると近くに感じて
懸命に手を伸ばせば
届くような気がした
宇宙船よ私たちを乗せて
星河を超えて連れ去ってしまえ
虚言だとしても胸がいっぱいだよ
いずれ星になると約束したから
このままどうか時間を止めて
私たち二人のために
不安になることもあるけれど
あなたを連れていくと約束したから
歯が浮くような台詞がまだ足りない
虚言だとしてもあなたとなら
夜が明ける頃に
愛だったと笑い合えたから