創造とは
「『創造』?」
「『創造』だな」
「『創造』ってなんですか?」
「しらん。」
「え?」
「え?」
「知らないんですか?」
「なんで知ってると思ったんだよ?」
「いや、さっき自信満々で合成しろって言ってたじゃないですか。」
「合成はできただろ?」
「あっはい。」
「なら、いいじゃん。」
「……」
「まあ、そう言うな。取り敢えず、説明よめ。」
「あっはい。」
サトシはルークスの事を疑わしい目で見ながら、目の前のステータス画面に映るスキルのタイルを選択する。
「「『創造』:創造する」
「……」
「……」
二人は、顔を見合わせてため息をついた。
「まんまだな」
「まんまですね。」
「この説明作った奴に、説明って言う言葉の意味を小一時間問いただしたいな。」
「どう判断すればいいんですかね。」
「まあ、使ってみるしかないだろうな。取り敢えず、作れるのは確かだろう」
「手からなんか出てくるんですかね。」
サトシはそう言いながら以前見た動画の事を思い出していた。その動画は、奇抜な格好をした宗教家が手から水やら金属やら、いろいろな物質を出現させているところを撮影したものだった。
サトシはそれを参考に、掌を下に向け親指と人差し指、中指をこすり合わせ、そこから金属の粉が出てくる様子をイメージしてみた。
すると、こすり合わせた指から小さな金属粉末が湧き出てくる。それらは地面に落ちて溜まって行く。
「「……」」
サトシもルークスもそれをみて呆気に取られていた。
「ゴホン!」
ルークスは気持ちを落ち着かせるように、一つ咳払いをする。
「あ、ああ、なんか。でて……」
サトシは状況がまだつかめていないようだ。
「サトシ、落ち着け。まあ落ち着け!」
「は、はい。」
「いま、何をイメージした?」
「金属の塊です。」
「具体的には何の金属を考えた。」
「き、金ですね。」
確かに、地面に降り積もっている金属は、黄金色に輝いていた。ルークスはそれを手に取るとじっと眺める。
「サトシ。お前も鑑定できるよな。」
サトシは、しばらく呆然としていたが、ルークスの質問に頷く。
「見てみろ」
言われるがまま、サトシはルークスの手にある金属のステータスを確認する。そこには
「金:価値がある」
何ともふざけた説明だったが、サトシの意識は説明には向かなかった。「金」その文字を見た後、サトシとルークスはしばらく見つめ合う。
「「いやったぁ!!!!」」
二人は、飛びあがり、その場をぐるぐる回りながら踊り始める。飛び跳ねたり転がったり体全体で喜びを表していた。
その様子をアイは冷たい目で見つめていた。
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