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中途半端なソウルスティール受けたけど質問ある?  作者: ミクリヤミナミ
生方蒼甫の譚
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合流

 ん~。誰だっけ?っていうか、どこで見たんだっけ。多分見たことあると思うんだよなぁ。


 最近だった気もするし。あれ?現実世界の方だっけ?なんだかよくわかんなく……


『ルークスさん!』


 うわぁ!


 なんだよ?

『どうした?何かあったか?』


『結構立派な……食堂……なんですかね。これ。』

『知らんよ。ちゃんと説明してくれよ。お前がわからんもん判るかよ。』


 頼むぜサトシ。念話使いたくて仕方なかったって感じか?


『いや、金持ちの食卓って感じのがあります。燭台が置いてあって、30人くらい一緒に食事できそうな部屋ですよ。』


『へぇ~。で?』

『……いや、だから食堂。』


 おいおい。


『サトシ。お前、これから逐一見えたもん全部報告するつもりか?』


『あ~。すんません。ちょっと浮かれてました。このテレパシー的な奴に。』

 まあ、初々しいと言えなくも無いが……。


『まあ、なんだ。さすがに頻繁に通信があるとこっちも驚くからさ。なんか発見があった時だけにしてもらえる?』

『了解です。すんませんでした。』


 さて、俺もさっさと調査するべ。


 というわけで、悩んでも仕方ない。向かって右側から攻めて行こう。


 ドアを開けようとすると取っ手が取れた。

 もう。なんだよ。チキショウ。


 仕方なくドアを蹴破る。すでに朽ちているようで跡形もなく粉々になった。


 その先には廊下が続いている。いくつかの部屋に繋がっているようだ。壁の吊り下げ燭台に魔法で火をともし周囲を確認する。


 1、2、3 廊下の左右に三つずつ部屋がある。全部見ていくのだるいな。それに廊下の突き当りは折れ曲がっているのでその先にも部屋がありそうだ。


 まあ、領主の屋敷だってんだから、ゲストルームもそれなりにあるだろうしな。しらみつぶしに見ていくか。


 というわけで、最初の扉に近づき、ドアノブをひねる。今度は取っ手が取れることは無かった。

 ギギィ

 という、軋み音と共にドアが開く。廊下の光は中まで届かず真っ暗だ。

「ライトボール」


 手から出した光の弾を天井付近にとどめて照明代わりにする。

 やっぱこっちの方が明るいな。さて、家探しするか。


 ここは物置だな。作り付けの棚に何やらいろいろ置いてある。

 棚には木箱や、ああ、これランプか。それとシーツかな。リネン室って感じか。

 奥にあるのは、なんか小学校の教室の後ろの方にありそうな扉付きの箱だ。掃除道具入れかな。


 勢いよく開けてみる。


 っと。


 うわぁ!!!


 干からびた死体がそこにあった。


 あ~びっくりした。なんだよ。脅かすなよ。


 その死体は明らかにメイド服を着ていた。まあ、ここまで萌えないメイド服も珍しいな。


 死体だしな。仕方ないか。


 一応、死体が身に着けている物についても確認してみる。上着やエプロンのポケットも確認したが特に目ぼしいものは無かった。


 死体は完全に干からびており、ミイラと言った方が正しいかもしれない。


 一応、サトシに連絡入れておくか。


 南無阿弥陀仏なんまんだぶと唱えて扉を閉め、部屋を出ようと扉に向かう。


『ああ、サトシ?二階に死体があったよ。特に目ぼしいものは持ってなかったけど。どうやらこの屋敷のメイドみたいだ。』


『こっちにもありましたよ。気を付けてくださいね。それグールですから。』

『は?』


 その言葉に先ほどの死体を確認しようと振り返ると、メイド服を着たミイラがこちらに襲い掛かってきた。


「うおぉい!!!」

 咄嗟の事に驚きミイラの顔にグーパンを食らわす。

 俺のパンチを喰らったミイラは粉みじんに砕け散った。


『サトシ!!どういうことだ?そっちにもグール出たのか?』


『あっはい。20匹ほど倒しました。』


 いやいやいや!そっちだろ?

 報告するならグールだろ!!


 なに食堂の報告しちゃってんの!?

『ちょっとまてぇい!サトシなんでグールの事報告しなかったの?』

『だって弱かったっしょ?』

 そういう問題じゃねぇ……


 だめだ、こいつらホウ・レン・ソウができてねぇ。

 別行動したら大変なことになる。


『サトシ!ちょっとそこで待ってろ。今俺もそっち行く。お前らに任せるのはちょっと心配だ。』


『え~。ひどいなぁ。そんなことないですよ。ちゃんといろいろ調べてますよ。何かあったら報告しますって』

『ところで、食堂に行くまでにどんな様子だった?』


『そうですね。食堂までは特に何もなかったですよ。最初に分かれたホールから一番近いドア開けたら広い部屋で、』

『おう。で?』

『そこに20人分くらいの死体があったんですよ。貴族っぽい格好してましたね。それが動き出したんですよ。ほら。グールだったんです。でも弱かったんですよ。ライトボール一撃でしたから。』

『なんでそれを報告しない?』

『したじゃないですか。食堂がありましたって。』

 違う。違う。そうじゃない。


 やっぱり合流しよう。そうしよう。


 俺はリネン室を飛び出し、慌てて食堂へと向かった。

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