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2023/0419 『子どもたちの逆襲』とのコラボ(作:カオス饅頭)

【文章】カオス饅頭

【コラボ先】子どもたちの逆襲 大人が不老不死の世界、魔王城で子どもを守る保育士兼魔王 始めました。

作者:夢見真由利 様

ncode.syosetu.com/n0124gr/

【2022/1221】でリオンと模擬戦をした時、

弱キャラのアダマスがどうやって、明らかに格上のリオンを倒せたのかという話



リオンが手加減してくれて、アダマスは木刀だがリオンは素手。

リオンが構えて向き合った途端、アダマスの遺伝子の中に眠る、忌々しい記憶がリオンの正体を確信させる。


(あ、この人『勇者』じゃん)


この瞬間、マトモな勝利を諦めた。手の内の見せていない今しか無いと考え、木刀の中腹を右手で握って槍のように構える。

そして試合開始。

アダマスは構え通り突撃、しかし実は『武器のジャンル』を擬装した構えでもある。


左手は添えていただけだった。突撃の最中に左手を腰に当てて半身になっていき、『片手剣』の構えになる。

(基本的なナイフの構え。中太刀といった長剣未満の長さの剣でも用いられる)


先ず挨拶代わりに狙うは足元。暗殺者の基本技『脛斬り』だ。

ちゃんと剣の訓練を受けてきた上流階級が、腰に剣を差したまま暗殺されるのはこういった初見殺しの技の存在がある。

不意打ちで飛び出して、試合どころか実戦でも滅多に使わないような技で倒すのである。


だが、そこは歴戦の勇者。

ヒョイと片足を上げてあっさりとかわされる。

滅多に使われないのは『知っていれば簡単に避けられる』というデメリットもあった。

構えの段階の視線や重心等でバレていたのだ。所詮は未熟者の小細工である。


と、家の訓練で負け続けているアダマスはそれも踏まえて木刀の中腹を握っていた。

振っている最中に一瞬だけ手を開き、手首を回して逆手の状態で木刀を掴んだ。

そして木刀の先端を思い切り地面に突き刺したのだ。

そこへ左手も使って握り、木刀を杖にして身を捻りながらジャンプ。

更に、真っ直ぐ突き立った状態になった木刀の柄尻を足場にする事でリオンの身長よりも高い位置に立ったのである。


これも暗殺者の基本技。

暗殺者はこうして剣を足場にする事で、高い場所へ侵入する事が多々ある。

こうしてリオンの視界は、身を捻って跳んだ事で、横に薙ぐように動いたアダマスのスカーフで覆い尽くされた。


木刀の上に立てるのは一瞬。無手のアダマスが選んだのは『蹴り』。

アダマスは『戦争の無い時代の住人』という点で、リオンに勝っているからだ。

戦時中は必然的に対武器の技術が発達して素手はサブウェポンになりがちだ。

しかし平和な時代になると、素手をメインとした対素手の技術が発達する。


スカーフに隠した前蹴り。

そこまではスカーフに視界を覆われる寸前、もしくはスカーフの動きでリオンも理解出来ていた。

だが、突然蹴りの軌道が変化した。途中で股関節を内旋させる事で、振り下ろすハイキックの形にする『縦蹴り(ブラジリアンキック)』。

近代空手の奇襲技だ。


しかしリオンは強かった。

スカーフの感触、アダマスの蹴り方、そして直感。

様々な違和感が『待ち』の姿勢を作らせ、蹴りの先端がスカーフ越しに皮膚に触れた途端、身を捻り受け流したのである。


故にアダマスは、この時の為の持ち玉を解き放つ。

此処まで来た経験。そして『あの日』、マリカがリオンに再開した事を思い出しながら叫ぶ。


「リオンッ!」


それは、マリカの声だった。

一瞬だけリオンの動きが止まるが、偽物と気付いた。

アダマスが魔術で声質を変化させたのだ。

声帯操作は数少ない『使える魔術』で、ピコピコ=リンリン王国の貴族では一般的な教養である。

歌やスピーチを披露する場や、メガホン無しで大声を出す時などに用いられる。

例えば巨大ロボのお披露目や、口でハーモニカの音を出す時など。

とはいえ声質が違い過ぎると、アダマスの技量ではそれなりに『溜め』が必要なので、ここで打ち止め。


だけどお陰で『本命』には間に合った。

アダマスはニヤリと笑いながら、木刀から落ちていく。


リオンは一瞬気を取られるも反撃の姿勢を取る。

そして、突如後ろからやって来た『鎖』に足を取られて転んでしまった。


「……は?」

「ボクの、勝ち……」


リオンは直ぐに立ち上がり、足に引っかかった鎖を見ると、懐中時計のチェーンなのが解った。

異様にチェーンが長いが、実は懐中時計を擬装したヨーヨーだと理解した。

はじめに突き立てた木刀にヨーヨーが巻き付き、時計のように回転してリオンの後ろへ回り込んでいたのだ。

仕込みはジャンプする瞬間である。


片手剣の構えを取る際、腰に回した左手にヨーヨーを握ってチェーンを引き出していたのだ。

そして、地面に突き立てた木刀にチェーンを引っ掛け、身を捻って跳ぶ事でヨーヨーに旋回の軌道を描かせる。


今までの動きの一つでも外れていたら失敗していた奇襲であるが、読心術でそこはカバーしてある。

とはいえ、アダマスの読心術は戦闘用でないので精度は低く、ぶっちゃけ心臓がバクバクいってる。

取り敢えず、アダマスは一言。ルールにない武器を使いまくった事を棚に上げて一言。


「や〜い、引っかかってやんの〜」


リオンはイラっとした。

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