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『幕間』

私は、彼のことを深く深く知っております。

幼い頃からの詐欺師。数多の天才を、萬の言葉で木偶の乏の凡人に変えてしまう。



そんな人がいるのでしょうか?

彼の前ではどんな才能も意味をなしません。

そんな彼を私は敬愛しております。

彼が、この島にくるという噂を聞いた時、私の胸がどれほど踊ったことか。


ちゃちな他のスプリーム4などではきっと相手にならないでしょう。

今までは、私が本気になる程の人がいませんでした。

だから、目立たずをモットーに生きてきました。

しかし、人生というものは上手くいかないものですね。

スプリーム4と呼ばれるようになってしまいました。しかし、私の正体はばれておりません。名前はおろか、学年もことごとく公にはいっていません。


色々な方法を使って隠してきましたからね。


ですが、彼が帰ったのならば話は別です。


私のもてる全ての力、人脈を使って必ずや私が彼の主人になります。




少女は知る由もない。サイをはじめとした紅葉学園の理事の面々に、自分が『絶対強者』と呼ばれていることを。

紅葉学園の理事たちは、政治家たちは、自分が奴隷にされることなど露ほども考えていない。


この島の大人たちはそれほどの自信に満ち満ちていた。自分たちが上で、生徒たちは下。


それは、太陽が地球の上にあるのと何ら変わらないことだ。まかり間違っても地球の下に太陽が来ることはない。

普遍の事実。

それでもなお、太陽に手を伸ばさんとする能力こそが彼女にあると認めていた。


彼女だけが自分たち学園の上層部を見上げるだけではない存在として認められていた。

自らの手で焼き尽くさなければならなくなるかもしれない存在として『大人たち』に認められていた。

強者の証。

それでも、彼女が頂きに挑まんとすれば、太陽の業火に焼かれるだけ。それも『大人たち』は分かっていた。


だから、鳥かごに入れられた小鳥を見守るかのように、彼らは彼女の動向に注目する。


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