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35 終焉の理
―全ての人が愛せる未来を
―全ての人が笑い合える明日を
迫る闇が 光を塗りつぶしていく
全ての人々を覆い隠していく
希望を 絶望へ変えていく
遥かな古から続いてきた 人の営み 歴史 物語
全てを無へと還そうとしている
混迷する時の中で
懸命に出口を探し続けている
終わりが近く 繰り返す 始まりは遠くに
過去に押しつぶされていく 未来を 今を
いつかから今へ
ここから未来へ
儚い明日を望んで
そのまま
―全ての人が愛せる未来を
―全ての人が笑い合える明日を
「私はここで望んでいる」




