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詩集02  作者: 透坂雨音
21/44

21 エターナル・レイン



『しとしと。

 しとしと。

 ずっとずっと雨が降り続ける。


 那由多と彼方はこの雨が尽きた事を知らない。

 雨は天の恵み。

 命の恵みだと、そう言われていたけれど。

 それはずっと遠い昔の話。


 今はもうこの世界に、天からの恵みに感謝する者は誰もいなかった。


 遠い、遥か昔の古の時代から、この雨は降り続いていて、ひと時もやんだ事がない。


 ここは、太陽を忘れた世界。

 晴れの空を……

 誰も見た事がない世界だった』





「雨の恵み」

「平等に与えられる」

「命に力を」

「成長を与える為に」


「行き過ぎた愛情と加護」


「それは私達に」「俺達に」


「「重く 重く のしかかった」」


 砂時計 降り積もる

 降りやまぬ雨の様に

 重い その砂の先に

 何が埋まっていても


 天井は 見えなくて

 手を伸ばしても 届かない 

 それが 世界だと

 教えられて いた


 砂時計 零れ落ちる

 もう 治らないままで

 どれだけ時が過ぎ

 ゆこうとも……


 明日が見えなくて

 未来が望めなくて

 手を 伸ばさずに

 いられたら


「やまない雨の巡みから逃げたくて」

「逃げた私達が、今更なにができるというのだろう」


「私は」「俺達は」


「「一度それを諦めたというのに」」



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